16年7-9月期GDP統計1次速報(日本)
2016/11/14
<投資信託>
- 実質GDP成長率は前期比年率+2.2%でした。輸出、住宅投資、政府支出が押し上げ要因でした。
- 実質雇用者所得が前年同期比+3.0%でした。雇用環境の持続的改善の所得押し上げが鮮明です。
- 景気対策効果や住宅投資のほか、為替の安定で外需も引き続きプラス要因として期待できそうです。
「アベノミクス」初期以来の3期連続プラス成長
本日、内閣府が発表した16年7-9月期の実質GDP成長率(1次速報)は前期比年率+2.2%でした。「アベノミクス」がスタートダッシュした13年1-3月期~7-9月期以来の3期連続プラス成長となりました。
主な需要項目別の寄与度は、純輸出(外需)の+1.8%に対し内需(他の項目すべての合計)は+0.4%と、外需主導の成長でした。円高の一服や新興国経済の底打ちを背景に輸出が回復していることが影響したと見られます。
雇用環境の持続的な改善が所得増加へつながる道筋が鮮明
今回の内需減速の一因に個人消費の減速がありますが、環境は良好です。実質雇用者所得が前年同期比+3.0%と、96年1-3月期以来20年半ぶりの高い伸びとなりました。インフレ率低下の影響もありますが、雇用環境の持続的な改善が所得増加へ波及する、基本的な道筋が鮮明化しています。
年度後半は、景気対策効果に加え、設備投資の底打ち、そして上記の個人消費の環境の良好さが内需を下支えそうです。さらに為替の安定、世界経済が上向きになってきているなどを背景に、外需も今後プラス要因として期待できます。次期米大統領がトランプ氏になったことは不透明要因ですが、景気が底堅い流れは当面続くと思われます。
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