FOMC~来年に向けた利上げの方向性は?

2016/11/04
  1. インフレ率に対する見方がやや前進し、次回会合での利上げの可能性は高まったと見られます。
  2. 世界景気に底打ちの兆しが見られ、米景気下支えと共に利上げへの安心感を醸成しているようです。
  3. 大統領選を目前に市場は目先神経質ですが、17年も緩やかな利上げが維持されると見込まれます。

インフレ率加速の方向を確認

11月1-2日にFOMC(米連邦公開市場委員会)が開かれました。政策金利であるFF金利の誘導水準は0.25-0.5%で据え置かれました。

委員会終了後に発表された声明文は、おおむね前回会合(9月20-21日)と同様でしたが、物価環境に対する文言がやや前進しました。前回では「インフレ率は+2%の目標を下回っている」でしたが、今回は「インフレ率は年初以来やや加速したものの、依然として+2%の目標を下回っている」とされました。FRB(米連邦準備理事会)が参照するPCE価格指数(総合)は、9月時点で前年同月比+1.2%と年初来最大のプラスでした。国際商品市況下落の影響減退、世界景気の持ち直しを背景に+1%台後半への方向性を見据えつつ、利上げする可能性が高まったと見られます。

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緩やかな利上げが続くとの見方を再確認か

BloombergがFF金利の先物価格から算出している17年末までのFF金利予想は、①0.5~0.75%(1回)が44.6%、②0.75~1.0%または1.0~1.25%(2~3回)が43.1%とほぼ拮抗しています。

①は、年内に利上げするとしても、その後はしばらく利上げできないという見方、②は年内に利上げし、さらに17年に1~2回利上げするという見方です。最近①の確率が上昇しているのは、大統領候補の支持率の変化とも関係していると見られます。しかし、声明文の変化からも年内利上げの確率は高まっており(11月3日時点で78.0%)、大統領選を通過すれば、17年も1回は利上げする(②のパターン)との観測が強まると思われます。

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