ユーロ圏の9月景況感とユーロ相場動向

2016/09/27
  1. 9月のIFO企業景況感指数は前月比+3.8109.5と年初来最高、24カ月ぶりの高水準でした。
  2. Brexitの影響は当面限定的との見方から先行き不安が後退、期待指数が主導して上昇しました。
  3. 伊国民投票、Brexitの長期的影響など不透明感が残り、ユーロは動きにくい展開が続きそうです。

影響大きい不安感の後退

9月26日、独IFO研究所が発表した9月の企業景況感指数は前月比+3.8ポイントの109.5でした。Brexit(英国のEU離脱)に対する不安感で8月は下落しましたが、英国経済の底堅さから当面影響は限定的との見方が強まって先行き不安が後退し、期待指数が主導して大幅な上昇に転じました。14年5月以来の高水準で、原油価格の下落が始まる前の景況感に戻しました。

ZEW景況感指数(期待)、センティックス経済信頼感指数といった、市場参加者から見たセンチメント系指標も強弱の差こそあれ回復しました。製造業PMIも9月は上昇しました。Brexitの短期的な影響がそれほどでもなかったことに対する企業や市場参加者の安心感は大きかったようで、ユーロ圏は景気減速のリスクが一転して後退した形です。

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政治的な不透明要素で方向感が出にくいユーロ相場

ユーロ・ドル相場は、英国国民投票直後に拡大した欧州経済全般への不安感が後退するにしたがって、徐々に値を戻しました。こうした中での景況感回復はユーロに対してプラスに働くでしょう。ただし、11月下旬から12月上旬に予定される憲法改正を問うイタリア(伊)国民投票や、Brexitの長期的影響など、不透明要素はまだ多く、当面は動きにくい展開が続きそうです。

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