16年4-6月期GDP改定値(米国)

2016/08/29
  1. 実質GDP成長率は前期比年率+1.1%でした。速報に対して0.1ポイントの下方修正でした。
  2. 在庫投資、純輸出、政府支出の下方修正が主因で、個人消費と設備投資は上方修正されました。
  3. 年後半は企業の投資活動が回復して年率+2%超の成長を回復、17年も+2%内外が予想されます。

民間の国内最終需要は底堅い

8月26日、米商務省が発表した16年4-6月期の実質GDP成長率改定値は前期比年率+1.1%と、速報に対して0.1ポイントの下方修正でした。

下方修正の主な要因は在庫投資、純輸出、政府支出でした。在庫投資は企業収益の伸び悩みでコスト削減圧力が強まったためと思われます。ただし、利益予想は足元下げ止まってきています。また、純輸出は主に輸入が上方修正された影響が大きく(輸入はGDPに対する寄与がプラスマイナス逆)、内需の底堅さを示しています。一方、個人消費と設備投資は上方修正されました。設備投資は修正後も前期比マイナスですが、研究開発費が大きく上方修正されました。

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内需主導の成長続き、年後半はやや高めの成長か

円高の物価押し下げ圧力はここ数カ月がピークと見られます。直近で最も円安・ドル高に振れた局面は15年6~8月辺りでした。アムンディでは、100円を大きく割り込む円高の公算は小さいと見ています。

為替相場の変動の影響を受けやすい企業物価指数(食品・エネルギー除く、試算値)は、7月時点で前年同月比-2.8%と、CPIを押し下げる方向に作用するものの、年末にかけてマイナス幅は縮小に向かうと見込まれます。CPIはおよそ半年余り遅れて動くと想定され、年明け後には持ち直すと見込まれます。また、景気対策で物価下支え効果も期待されるほか、9月20-21日に予定される日銀金融政策決定会合で金融緩和がさらに強化されれば、追加的な効果の力になると思われます。デフレへ逆戻りする可能性は低そうです。

 

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