7 月のユーロ圏景況感指標と当面のユーロ相場について
2016/07/26
<投資信託>
- 7月のIFO企業景況感指数は前月比-0.4ポイントでした。Brexitの影響はひとまず限定的でした。
- 各種景況感指標は英国PMIの大幅低下の影響を一部受けましたが、比較的底堅い動きでした。
- ユーロ圏中心国が域内経済をけん引してBrexitの影響を吸収し、ユーロを下支えすると思われます。
ユーロ圏中心国の景況感は底堅い
7月25日、独IFO研究所が7月の企業景況感指数を発表しました。前月比-0.4ポイントの108.3でした。内訳である現況指数は同+0.1ポイント、期待指数は同-0.9ポイントと、Brexit(英国のEU〔欧州連合〕離脱)決定の影響が懸念され、期待指数の動きがそれを表わしていると見られますが、ひとまず限定的なものにとどまったと思われます。
他のユーロ圏の景況感指標では、ZEW景況感指数※(期待)が前月比-34.9ポイント、センティックス経済信頼感指数☆が同-8.2ポイントと、センチメント指標に近い性質の指数の下げが目立った一方、経済活動の現状も含めた製造業PMIは同-0.9ポイントにとどまりました。
Brexitの影響は中長期的には吸収される
ユーロ相場は、景気の先行き不透明感が残る中でやや弱い展開です。足元は1ユーロ1.1ドル近辺で、小動きとなっています。
ただし、IFO指数やPMIを見る限り、中心国はBrexitの影響が小さいことが推察されます。これは、現在の不安とは別に、ユーロ圏経済を中心国がけん引し、Brexitの影響を吸収する公算が大きく、中長期的にはユーロ相場を下支えすることを示唆していると思われます。
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