1月のユーロ圏景況感指標
2016/01/26
<投資信託>
- 1月のIFO企業景況感指数は前月比-1.3ポイントの107.3、2カ月連続で低下しました。
- 主な景況感指数は、1月はすべて低下しました。企業活動の現状、先行きに対してやや警戒的です。
- ユーロ・円相場下落は、ユーロ圏景気の相対的な強さ等を冷静に考慮すれば限定的と思われます。
好調だった12月から一転低下、市場の変調を反映か
1月25日、IFO研究所が1月の企業景況感指数を発表しました。前月比-1.3ポイントの107.3と、2カ月連続で低下しました。年初からの市場の混乱や新興国経済への不安増大で先行き不安が強まったと見られます。自動車、電機など主要産業中心に製造業の業況低下が目立ちました。
その他の景況感指標では、製造業PMI(購買担当者景況感指数)は前月比-0.9ポイントの52.3、ZEW景況感指数※の期待指数が同-11.2ポイントの22.7、センティックス経済信頼感指数☆も同-6.1ポイントの9.6と、12月から一転、すべてが低下しました。こちらも、年初からの世界的株安など、市場の混乱が多分に影響したと見られます。
リスク回避志向は心理的側面強く、円高状態は是正か
ユーロは、ECB(欧州中央銀行)の追加緩和期待と米再利上げへの警戒が強弱双方の材料となるなか、ユーロ圏の景況感悪化は若干ユーロ安方向に働くと思われます。ただ、対円では、リスク回避志向も働き、さらに円高です。
ただし、リスク回避志向は心理的なものなので、ユーロ圏景気が相対的には強いこと、日本の追加緩和観測などを冷静に考慮すれば、円高状態は是正される余地があると思われます。
※ZEW景況感指数:ドイツの調査機関ZEW(欧州経済研究センター)がアナリスト、機関投資家、市場関係者に対するアンケート調査を基に算出 ☆センティックス経済信頼感指数:ドイツの調査会社センティックス社が個人投資家、機関投資家に対するアンケート調査を基に算出
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