アムンディ・ヨーロッパ通信~来年の景気回復シナリオに異変

2020/11/06 <>

 

年末年始にかけて景気低迷か

11月5日に欧州委員会が発表した経済見通しによると、ユーロ圏の2020年実質GDP成長率は-7.8%と、7月時点の見通し-8.7%から上方修正されました。一方、2021年については+6.1%から+4.2%へと下方修正されました。夏場の景気回復が想定以上であったのに対し、10月以降、欧州諸国で新型コロナウイルスの新規感染が急拡大し、経済活動を制限するロックダウンを再開する国が相次ぎました。クリスマスシーズンが本格化する前に、ある程度感染を抑制しておきたい各国の意向が見て取れますが、その影響が2021年初め頃まで及ぶことが懸念されています。

影響は国によってバラつき

2021年の見通しで下方修正が大きいのが主要国です。特にスペインは2020年も下方修正されており、影響が深刻です。フランス、イタリアは比較的影響が小さく済みました。また、2020年、2021年通算で見ても7月時点の予想を下回る国が目立ちました。ただし、バラつきが大きく、オランダ、ベルギー、オーストリアといった中堅国で下方修正が大きい一方、周辺国は総じて底堅い印象でした。

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