ズームイン・インディア~インド総選挙-与党圧勝と今後の政策展望

2019/05/24

有権者数が9億人に上る「世界最大の民主主義国」インドで総選挙が実施されました。結果は与党が圧勝し、モディ政権の改革路線が続くこととなりました。今後の経済政策はどう展開していくのでしょうか。

高成長と経済改革の成果に高い評価

4~5月にかけて下院選挙が実施されました。与党のBJPが単独過半数を獲得、与党会派のNDAでは議席数が6割を超え、圧勝しました。モディ政権1期目の2014~2018年の実質GDP成長率は平均+7.5%と高水準で、高額紙幣廃止や税制改正などの大胆な経済改革が一定の成果を上げ、国民から高い評価を得た結果と見られます。

2次政権(2024年まで5年間)では、インフラ投資拡大、農家収入倍増のための金融支援拡充などを通じた高成長の維持が図られる方向です。その一方で、銀行システム改革や土地法制や労働法制の改正など、構造改革を推し進めていくことが課題になると見られます。

201905242

経済優先の政策継続で投資資金流入に期待

足元のインド株式は、米国の強硬な対外政策への懸念から下落していました。しかし、開票前の世論調査で与党勝利が伝えられると急反発し、SENSEX指数は一時史上初めて4万ポイントを超えました。モディ政権続投で、経済優先の政策の継続が確実となり、長期的に企業業績拡大で株価の底上げが期待されます。

一方、高成長に対してインフレが安定していることから、中央銀行のRBI(インド準備銀行)が金融緩和を模索しているようです。通貨ルピーは金利面での妙味が落ちるものの、高成長持続を見込んだ投資資金流入が期待され、比較的安定して推移すると予想されます。

201905243

アムンディ・マーケットレポートはこちら

http://www.amundi.co.jp/report/list.html

 

アムンディ・ジャパン株式会社
アムンディ マーケット・レポート   アムンディ・ジャパン株式会社
グローバル経済、金融政策、マーケットなどの動向、展望を、投資家の皆様に向けてタイムリーに分かりやすく解説します。本体であるアムンディ・パリからの経済、市場等の見通しも随時ご紹介します。
当資料は、アムンディ・ジャパン株式会社(以下、弊社)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたものではありません。当資料は法令に基づく開示資料ではありません。当資料の作成にあたり、弊社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に記載した弊社の見通し、予測、予想意見等(以下、見通し等)は、当資料作成日現在のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また当資料に記載した弊社の見通し等は将来の景気や株価等の動きを保証するものではありません。

アムンディ・ジャパン株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第350号
加入協会:一般社団法人 投資信託協会/一般社団法人 日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人 第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ