アムンディ・ヨーロッパ通信~金融緩和強化で欧州債券市場に妙味

2019/03/08 <>

資金供給量を維持

ECB(欧州中央銀行)は7日、定例理事会を開きました。ユーロ圏の景気・物価見通しを下方修正し、事実上の金融緩和強化策を打ち出しました。現在0%の政策金利については、最短「夏まで維持」としていた方針を「年末まで維持」と長期化し、さらに銀行貸出の活性化を目指す資金供給手段であるTLTRO(Targeted Longer-Term Refinancing Operationsの略称)を再開し、資金供給量の維持を目指します。インフレ率の目標である+2%弱の達成は21年でも不透明で、低金利維持は年末を超えて長引きそうです。

イールドハンティング再燃?

ECBの発表した金融政策は、市場には驚きをもって受け入れられ、ユーロ安が進行した一方、低金利が長引くという見方から債券市場では投資資金が流入し、欧州の国債利回りが一様に低下(価格は上昇)しました。ユーロ圏の景気先行きに対する不透明感が強まるにつれ、欧州の中長期金利は徐々に低下してきましたが、ここに来てもう一段の低下余地が出てきたほか、より利回りの高い債券に投資しようとする「イールドハンティング」の再燃が鮮明化してきました。特に、TLTRO再開で金融機関経営の安定性が増せば、利回りが高めの国の国債が選好されやすくなると考えられます。

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