来週の金融市場見通し(2026年1月12日~2026年1月16日)
■来週の見通し
米国が3日にベネズエラを軍事攻撃し、マドゥロ大統領を拘束したことを受け、中南米をめぐる地政学リスクが意識されています。もっとも、世界経済への影響は小さいとして、市場への影響は限定的となっています。他方、日中関係の悪化を背景に、中国政府は日本への輸出規制を強化すると発表しました。来週は、9日の米雇用統計を受けた米金融市場の動きに加え、中国の動向、米消費者物価指数(CPI)、米連邦準備理事会(FRB)高官の発言などを確認しながら方向感を探ることになりそうです。
◆株価 :値動きが激しい展開が続くか
今週の日本株は、荒い値動きの中、上昇しました。週初は、3日に米国がベネズエラを急襲し、地政学リスクが高まる中でも、米国の半導体株の上昇が追い風となり、買いが優勢となりました。週半ばは、中国が日本に対する輸出規制を強化すると発表したことで、国内の製造業の業績が悪化するとの懸念から売りが優勢となりました。週末は、指数の構成割合が高いファーストリテイリングの株価が好決算を受けて、大きく上昇したことが指数を押し上げました。
来週は、値動きが激しい展開が続くと見込まれます。日中関係が悪化していることに加えて地政学リスクが高まっているほか、9日に発表される雇用統計をはじめとして重要な米経済指標の発表が予定されていることから、株式市場は一喜一憂する展開が見込まれます。
◆長期金利 :居所を探る
今週の長期金利は、10年国債入札を波乱なく通過したものの、一段の金利上昇への警戒感が根強く、一時2.13%と1999年2月以来およそ26年11か月ぶりの水準まで上昇しました。ただ、中国の対日輸出規制の強化を受け、安全資産とされる国債を買う動きが広がり、上昇幅を縮小する動きになりました。
来週は、米雇用統計や米CPIを受けた米利上げをめぐる思わくに加え、中国の対日輸出規制の詳細などに振らされそうです。国内金利の上昇が今後も続くとの見方はくすぶりますが、日中対立の先行きに不透明感が強い中、日中関係の悪化が日本経済への悪影響につながれば、日銀が利上げに動きにくくなるとの観測が強まり、金利上昇を抑制しそうです。米金利の動きに加え、5年国債入札なども確認しながら、居所を探ることになりそうです。
◆Jリート :上値の重い展開か
今週のJリート市場は、年初から株式市場が大きく上昇する中、小幅上昇で始まりました。その後、中国が日本に対する軍民両用品の輸出規制の強化を発表したことで株式市場は下落したものの、長期金利が低下したことが支えとなり、Jリート市場は週末にかけて堅調に推移しました。今週末の分配金利回りは4.513%(東証上場REITの予想分配金利回り、QUICK算出)となりました。
来週は、中国の輸出規制に伴う株式市場の動きや長期金利の動向をにらみつつ、上値の重い展開を想定しています。東証REIT指数(配当なし)2,050ポイント付近では一定の戻り売りが見込まれるほか、株式市場でリスクオフの動きが強まる可能性もあります。一方、値下がりした局面では下値を拾う買いなども期待されることから下値も限定的になると見込んでいます。
◆為替:金融政策を巡る思惑に振らされそう
今週のドル円は、米経済の底堅さを背景に前週末の米長期金利が上昇したことを受け、157円台前半まで上昇して始まりました。ベネズエラ情勢への警戒などから一旦上昇幅を縮小しましたが、週末は米長期金利が上昇したことなどから、157円台半ばまで上昇する動きになりました。
来週は、米雇用統計や米CPI、FRB高官の発言などを受けた米利下げ観測をめぐる思わくに加え、中国の日本に対する貿易規制などに振らされる動きになりそうです。日中の対立がより深刻化すれば、中国側がレアアース(希土類)の対日輸出を絞り、日本の景気悪化を招くとの警戒が広がる可能性があります。日銀が次の利上げに慎重になるとの見方が一段と強まると、円安が進行することも想定されます。
◆米国株 :値動きが激しい展開が続くか
今週の米国株は、底堅い動きとなりました。3日に米国がベネズエラを急襲しましたが、前副大統領が暫定大統領に就任したことで、同国の情勢がいったんは落ち着きを見せたことから、市場への影響は限定的でした。他方、 米供給管理協会(ISM)サービス業景況感指数が、企業活動や雇用の底堅さを示す一方、インフレ圧力が和らいでいることを示す内容になったことなどから、FRBは緩やかな利下げを継続するとの期待が強まり、買いが優勢となりました。
来週は、値動きが激しい展開になる可能性があります。トランプ大統領が、デンマーク自治領であるグリーンランドへの武力行使の可能性を示唆するなど地政学リスクが高まっているほか、物価や消費動向に関する経済指標の発表を受けて、一喜一憂する展開が見込まれます。
■来週の注目点
景気ウォッチャー調査(12月) 1月13日(火)発表
景気ウォッチャー調査によると、11月の現状判断DI(ディフュージョン・インデックス)は、前月
差-0.4ポイントの48.7ポイントとなり、7か月ぶりに低下しました。住宅関連や飲食関連のほか、製造
業などが低下したことが影響しました。
12月の現状判断DIは軟化する見込みです。物価上昇による家計の節約志向の高まりや日中関係の悪
化によるインバウンド需要への悪影響が景況感を押し下げる可能性があります。
米消費者物価指数指数(12月) 1月13日(火)発表
11月の米国の消費者物価指数(CPI)は、総合指数が前年比+2.7%上昇、変動の大きい食品・エネ
ルギーを除くコア指数は同+2.6%上昇、といずれも前月から伸びが鈍化しました。サービスの伸びが縮小しました。
12月の総合指数は前年比+2.7%、コア指数は同+2.7%程度の上昇が予想されています。労働市場の
減速により、サービス価格のインフレの伸びは限定的にとどまると予想されます。
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