ブリッジインターナショナル<7039> デジタルインサイドセールスで顧客の法人営業改革を支援

2018/10/17

豊富な実績を誇るインサイドセールスソリューションを提供
デジタルインサイドセールスで顧客の法人営業改革を支援

業種: サービス業
アナリスト: 前田 吉弘

◆ インサイドセールスに関わる総合的なソリューションを提供
ブリッジインターナショナル(以下、同社)は、02 年の設立以来一貫して BtoB 企業(法人を対象に商品、サービスを提供する企業)に対して、インサ イドセールス(顧客には訪問せず、電話やメール・Web 等を活用して営業活 動を行う非対面型手法)の導入による法人営業改革支援を行っている。

日本企業の法人営業活動は、見込客の発掘から、育成・案件醸成(提案書 の作成、プレゼンテーション)、成約(クロージング)活動までを一人の営業 担当者が属人的に全て行っている場合が多い。こうした営業手法は、迅速 性や顧客満足度等でメリットがある一方、案件数の増加に伴い、営業担当 者に過度な負担を強いる恐れや営業プロセスのどこかでボトルネックが生じ 易い等のマイナス面を持つ。

同社は、この問題点に着目し、営業プロセス毎に従来のフィールドセールス と呼ばれる訪問型営業担当者と顧客には訪問せずに電話やメール等で営 業活動をするインサイドセールス担当者とで分業を行い、フィールドセール スが案件醸成とクロージングプロセスに専念できる効率的で機動的な営業 活動を提案している。

同社の主要顧客は、インサイドセールスに慣れ親しんでいるグローバル IT 企業が多いが、インサイドセールス導入により、営業活動の生産性向上と働 き方改革の実現に取り組むことが可能となることへの認知が進み、顧客層は 国内大手企業に拡大している。

◆ 主力はインサイドセールスアウトソーシング
同社は、単一セグメントでインサイドセールスに関わる一連のソリューション サービスを総合的に提供しているが、サービス内容は以下の 3 つに区分さ れる。

1つ目は、インサイドセールス導入やMA注1導入のコンサルティング等の「し くみの提供」を行うインサイドセールスコンサルティングサービスである。2 つ 目は、インサイドセールスの活動及び MA の運用を実行する「リソースの提 供」を行うインサイドセールスアウトソーシングである。3 つ目は、人工知能 (AI)を中心とする最新デジタルテクノロジーを活用した様々な IT ソリューシ ョン、「道具の提供」を行うシステムソリューションサービスである(図表 1)。

17/12 期のサービス別売上構成比は、インサイドセールスアウトソーシングサ ービスが 88.1%と大半を占め、システムソリューションサービスが 8.8%、イン サイドセールスコンサルティングサービスが 3.2%となっている(図表 2)。同 社は自らを、インサイドセールスに関わるアウトソーシング、コンサルティング、 システムソリューションの 3 つのサービスをワンストップで提供しているオンリ ーワン企業であると自負している。

アウトソーシングサービスはストック型ビジネスであり、顧客企業数の増加と 顧客 1 社あたりの売上拡大という両面から成長が期待できる。また、コンサ ルティングサービスやシステムソリューションサービスは、内製化によりインサ イドセールスに取り組もうとしている企業を顧客化できる事業であり、同社業 績の安定化に貢献しよう。

◆ インサイドセールスの実績 No.1企業
同社は、インサイドセールスにおける一気通貫したサービス(「しくみ」、「リソー ス」、「道具」)の提供により、市場における先行者的ポジションを確立している。 同社はホームページで、BtoBアウトバウンドテレコールサービス(≒インサイド セールス市場)の売上高シェア首位の座を09年度から17年度の期間で8回 獲得したとしており、国内実績 No.1 を謳っている。なお、17 年度の同社のシ ェアは21.7%で、2位がKDDI(9433東証一部)の子会社であるKDDIエボル バの 19.8%、3 位がトランスコスモス(9715 東証一部)の 8.4%となっている。

◆ デジタルテクノロジーを積極活用
同社は、実績No.1企業としての経験値をAI等の最新のデジタルテクノロジ ーに投入し、より進化したデジタルインサイドセールスとして、事業を展開し ている。ICT の積極活用は、パイプラインを質量ともに充実させ、これまで以 上の売上拡大と生産性向上が期待されるわけだが、「リソースの提供」のみ ならず「道具の提供」を行っている同社の強みとなっている。

◆ 部分的にも総合的にも対応可能なサービスメニュー
同社は、デジタルインサイドセールスのコンセプトから創出した 8 つの製品 サービス群を提供している。こうした多彩なサービスメニューは、顧客のニー ズや状況・体制に合わせて、部分的にも総合的にも活用することが可能で あり、営業改革に取り組む顧客企業にとって大きな魅力となっている。

>>続きはこちら(1.08 MB)

一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。