チエル<3933> 19年3月期は連結子会社増加による費用増の中でも営業増益に転じるかに注目

2018/09/28

学校教育向けICT事業に特化した会社
19年3月期は連結子会社増加による費用増の中でも営業増益に転じるかに注目

業種: 情報・通信業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・チエル(以下、同社)は、学校教育向けICT事業の専業で、小学校~大学を対象に、授業・講義支援システムやデジタル教材を提供している。
・教育ICTに関係する企業は多いが、システムとコンテンツの両方を持ち、専業で展開する企業は少ない。

◆ 18年3月期決算
・18/3期決算は、売上高2,005百万円(前期比3.0%増)、営業利益201百万円(同2.6%減)である。期初の会社計画に対する達成率は、売上高が93.3%、営業利益が87.4%だが、経常利益が101.4%となった。売上高の内訳について詳細な開示はないが、受注高では、高校大学市場が前期比3.7%増だった一方、小学校中学校市場は同24.0%減と振るわなかった。

◆ 19年3月期業績予想
・19/3期業績について、同社は売上高2,200百万円(前期比9.7%増)、営業利益220百万円(同9.4%増)を予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、19/3期の業績予想を、売上高2,280百万円(前期比13.7%増、前回2,437百万円)、営業利益221百万円(同10.3%増、同278百万円)へ修正した。連結子会社の増加による費用増加で、売上高営業利益率が若干低下すると予想する。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、20/3期以降、年13~15%の増収が続く一方、連結子会社の増加や営業体制の強化等による費用増で売上高営業利益率は21/3期の8.9%まで低下するものと予想している。
・同社は17/3期より他社との提携を積極化させており、EdTechベンチャーグループの形成を志向している。どのような企業グループを構築するかにも注目しておきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。