IRジャパンH<6035> コーポレートガバナンス・コード義務化を追い風に今後の伸びに期待

2017/04/03

投資家や株主とのリレーション構築に特化したコンサルティング企業
コーポレートガバナンス・コード義務化を追い風に今後の伸びに期待

業種:サービス業
アナリスト:難波 剛

1.会社の概要
・ アイ・アールジャパンホールディングス(以下、同社)は、IR(Investor Relations)、SR(Shareholder Relations)関連サービスを中心として提供す る日本最大のIR専門コンサルティングファームであるアイ・アールジャパ ンを傘下に有する持株会社である。

2.財務面の分析
・11/3 期以降、同社の主力サービスである IR・SR コンサルティングの 売上高は 16/3 期までの 5 年間において平均成長率は 8.4%と堅実に 売上高を伸ばしてきた。
・ 独自領域でのコンサルティングサービスを提供している同社の営業利益 率は 20%を超え非常に高い水準にある。また、多額の設備投資を必要と しないため、総資産利益率も非常に高いことが特徴である。

3.非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は、実質株主判明調査により培った機関投資家 ネットワーク、独自の調査網、及び蓄積されたデータベースにある。

4.経営戦略の分析
・同社は、実質株主判明調査の分野においてノウハウを蓄積し、先駆 者としての地位を確立し高いシェアを確保した。証券代行業務、投 資銀行業務等へ新規領域のサービスを、既存のサービスと絡め、幅 広いソリューションとして提供し、独自の存在感を出している点は 評価できる。

5.アナリストの評価
・同社は、上場企業へのコーポレートガバナンス・コードの適用開始を追 い風に関連コンサルティング業務を拡大させてきた。税制改正等も含め、 制度改正による業績拡大は今後も当面続くと思われる。更に投資銀行 業務等収益性の高い事業の寄与もあり、安定した成長が見込まれる。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。