ロックオン<3690 > 17 年 9 月期も先行投資を優先し、業績回復は 18 年 9 月期にずれ込む見通し

2017/01/23

ネット広告の効果測定システムと EC サイト構築オープンソースソフトのトップ企業
17 年 9 月期も先行投資を優先し、業績回復は 18 年 9 月期にずれ込む見通し

業種:情報・通信業
アナリスト:大間知淳

◆ ネット広告市場と EC 関連市場を対象とする BtoB 型ネット企業
・ロックオン(以下、同社)は、ネット広告市場と EC 関連市場を対象とする BtoB 型のネットサービス提供企業である。

◆ 16 年 9 月期決算は 12%増収、29%営業減益
・16/9 期決算は、12.2%増収、29.2%営業減益であった。先行投資を拡大 したため、主力サービスのアドエビスの増収率は回復したものの、全体と してはコストの増加を吸収できず、大幅減益を余儀なくされた。

◆ 前期に続いて 17 年 9 月期の会社計画は非開示
・17/9 期について同社は、16/9 期と同様に、期初時点では積極的な先行 投資の規模と効果を正確に予測することは困難とし、会社計画を公表し なかった。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、先行的な費用増が継続す るわりに売上高の伸びが高まってこないと想定し、17/9 期の業績予想を 見直し、売上高は 1,976 百万円→1,851 百万円(前期比 14.8%増)に、営 業利益は 328 百万円→251 百万円(同 1.2%増)に修正した。

◆ コストの伸びの鈍化により 18 年 9 月期からの業績回復を予想
・同社は、16/9期から積極的な人員増強を中心とした先行投資を行ってい る。当センターでは、同社が投資期と成長期・回収期を分けて経営を考 えていることを考慮し、18/9 期以降、コストの伸びは鈍化に向かい、業績 も回復すると予想する。しかしながら、増加が予想されるコストの多くは人 件費などの固定費であり、コスト構造が元に戻るとは想定しにくいため、 営業利益率がピークであった15/9期の水準を回復することは当面は難し いと見ている。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。