ショーケースTV<3909> 特許技術とストック型ビジネスモデルが特徴

2015/08/05

顧客企業のウェブサイトの成約率を高める「おもてなし」の機能を提供する
特許技術とストック型ビジネスモデルが特徴

業種:情報・通信業
アナリスト:藤野敬太

1.会社の概要
・ショーケース・ティービー(以下、同社)は、顧客企業のウェブサイトにそのウェブサイトを訪れたユーザーが、ストレスなく購入や契約などの成約に至るようにする各種サービス(「おもてなし」の機能)を提供する事業を展開している。
・B to C 向けのウェブサイトを運営する顧客企業に対し、クラウドを通じて月額利用料の形で提供している。

2.財務面の分析
・09/12 期~14/12 期に売上高は年平均 18.3%の成長率で拡大し、経常利益もデータが公表されている 09/12 期以降 5 期連続の増益で推移している。
・他社との比較では、規模が小さいということ以外は、財務指標の面では総じて優位にある。

3.非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は、特許化された中核技術、ストック型ビジネスモデル、蓄積されたノウハウと顧客資産の 3 点に加え、ウェブマーケティングのプロセスのうち「コンバージョン」分野を事業領域と設定したポジショニングにある。

4.経営戦略の分析
・同社が抱える課題の 1 つは、現在の収益源となっている e マーケティング事業での競争優位性の維持・強化である。
・Web ソリューション事業は、研究開発や新規事業のインキュベーションの役割があるため現時点では収益貢献をしていない。中長期的には収益化に向けて新しい事業の立ち上がりが必要となろう。

5.アナリストの評価
・e マーケティング事業の既存の部分は当面、安定的な成長持続が見込まれる。既存の「コンバージョン」の分野で蓄積された情報を活用し、広告配信最適化で「集客」の分野に参入することは理にかなう。競争を避ける形での展開を志向するも、同分野での「身の置き方」によって成長ストーリーが変わる可能性がある。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。