オプティム<3694> アプローチする市場の潜在成長性と保有する特許資産の収益化シナリオに期待

2015/08/03

様々なモバイル情報端末をごく自然に使うためのサービスプロバイダー
アプローチする市場の潜在成長性と保有する特許資産の収益化シナリオに期待

業種:情報・通信業
アナリスト:藤野敬太

1.会社の概要
・オプティム(以下、同社)は、スマートフォンやタブレット PC などのモバイル情報端末をごく自然に使用するためのソリューションを、クラウドから提供するサービスプロバイダーである。
・数多くの特許で守られたテクノロジー・プラットフォームをベースに、様々なサービスを提供することが特徴である。

2.財務面の分析
・10/3 期~15/3 期に売上高は年平均 15.3%の成長率で拡大した。設立 来 15 期連続で過去最高売上高を更新している。
・主力のクラウドデバイスマネジメントサービスが 15/3 期中に黒字化したことで、収益性向上が加速する局面に差し掛かっている。

3.非財務面の分析
・同社の知的資本の源泉は、自社技術の特許登録数を積み上げていく知的財産戦略、知的財産を収益にするライセンス販売型の収益モデル、その収益化を支える販売チャネルとのネットワークがうまくかみ合っているところにある。

4.経営戦略の分析
・同社の最終的な目標は、「すべての産業で利用される普遍的なテクノロジー・プラットフォームの創造」である。保有する特許資産が大きいことから、ソリューション提供が可能な潜在市場は多岐にわたっている。限られた経営資源をどの市場に振り向けるか、各市場でどのようなビジネスモデルを作り上げるかが同社の今後の成長性に大きく影響してこよう。

5.アナリストの評価
・同社に対する期待は、特許資産そのものの評価に加え、同社が目指す市場の拡大余地と、特許資産が収益化するビジネスの成否の 3 軸で語られる。モバイルデバイス管理市場で収益が得られる間に新規市場を開拓できるかどうか、そのための経営資源の配分が適切に行えるかどうか、によって成長の角度が変わってこよう。

 

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。