アイスコ(7698)24年3月期は苦戦した前期からの回復を確認する期

2023/10/13

フローズン商品に特化した食品卸と生鮮食品スーパーの二本柱で展開
24年3月期は苦戦した前期からの回復を確認する期

業種:卸売業
アナリスト:藤野敬太

◆ 会社概要
・アイスコ(以下、同社)は、アイスクリームと市販用冷凍食品に特化した食品卸と食品スーパーマーケットの運営を行っている。

◆ 23年3月期決算
・23/3期決算は、売上高44,886百万円(前期比6.2%増)、営業利益117百万円(同66.8%減)となった。フローズン事業において各種費用の増加分の価格転嫁が遅れたことと、一部店舗の退店によりスーパーマーケット事業が赤字になったことで苦戦した。

◆ 24年3月期業績予想
・24/3期業績について、同社は、売上高46,810百万円(前期比4.3%増)、営業利益262百万円(同123.9%増)を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、24/3期の業績予想を、売上高46,589百万円(前期比3.8%増)、営業利益249百万円(同112.9%増)とした。売上高については、フローズン事業での需要増と費用増加分の価格転嫁を、スーパーマーケット事業での1店の新規出店をそれぞれ前提としている。利益については、価格転嫁が進むことによる売上総利益率改善を予想した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、25/3期は前期比6.4%増収、26/3期は同4.8%増収となり、売上高営業利益率は25/3期0.7%、26/3期0.8%と予想した。なお、この予想には、25/3期以降のスーパーマーケット事業での新規出店は織り込んでいない。
・短期的には、フローズン事業において、各種物価上昇に伴う費用増をタイムリーに販売価格に転嫁できるかどうかを注意深く見ていく局面が続くものと考えられる。また、新規事業として23/3期より開始したフローズン専門店は、24/3期も新規出店をしており、中期的にはフローズン専門店の事業をどこまで広げていくかに注目している。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。