リビングプラットフォーム(7091) 24年3月期は介護事業所の新設と稼働率の向上による業績回復を見込む

2023/08/02

利便性の高い立地に介護付有料老人ホームなどを展開する介護事業が主力
24年3月期は介護事業所の新設と稼働率の向上による業績回復を見込む

業種:サービス業
アナリスト:佐々木加奈

◆ 事業内容
・リビングプラットフォーム(以下、同社)グループは、同社と連結子会社10社で構成されている。グループで行う事業は介護付有料老人ホームなどを運営する介護事業、障がい者の就労支援などを行う障がい者支援事業、認可保育所などを運営する保育事業、給食サービスなどを行うその他事業である。

◆ 23年3月期決算の概要
・23/3期の売上高は前期比17.8%増の13,694百万円、営業損失234百万円(22/3期は491百万円の利益)、経常利益は同93.9%減の35百万円であった。新規開設による事業所数の増加で増収となったものの、水道光熱費や食材費など施設運営経費の増加に加え、これまでは営業外費用に計上していた控除対象外消費税等を販売費及び一般管理費に含める会計処理方法へ変更した影響も加わり営業損失となった。助成金を含む428百万円(22/3期は450百万円)を営業外収益に計上し、経常利益は35百万円となった。

◆ 24年3月期の業績予想
・24/3期の会社計画は、売上高が16,928百万円(前期比23.6%増)、営業利益が246百万円(前期は234百万円の損失)、経常利益が266百万円(前期比7.5倍)である。稼働率が上昇傾向にあること、水道光熱費の上昇には価格転嫁で対応を進めていることから、大幅な経常増益を見込んでいる。
・証券リサーチセンターでは、23/3期実績及び同社の取り組みなどを踏まえ、前回予想の売上高15,870百万円、営業利益793百万円、経常利益651百万円から売上高16,636百万円、営業利益235百万円、経常利益255百万円に修正した。

◆ 上場維持基準を満たしていないことについて
・23年3月末時点の流通株式数の比率は23.5%と上場維持基準である25%を下回っている。同社は「上場維持基準への適合に向けた計画に基づく進捗状況」で、役員及び役員の資産管理会社の所有を縮小することで改善を図り、25年3月までに基準への適合を目指すとしており、進捗状況には留意が必要である。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。