東名<4439> 既存回線の解約率低下と電力小売販売の拡大で21年8月期も増収増益の見込み

2021/02/12

小規模企業向けに光回線商材を中心にビジネスソリューション商材を提供
既存回線の解約率低下と電力小売販売の拡大で21年8月期も増収増益の見込み

業種: 情報・通信業
アナリスト: 藤野敬太

◆ 会社概要
・東名(以下、同社)は、小規模企業向けの「オフィス光119」という自社ブランドの光回線商材を中心に、様々なオフィスソリューション商材を販売している。また、個人向けに来店型ショップでの保険販売も行っている。

◆ 20年8月期決算
・20/8期決算は、売上高11,517百万円(前期比6.1%増)、営業利益835百万円(同37.4%増)となった。オフィス光119事業において、期の途中で新規回線獲得から既存回線の解約減少に重点を移したため、売上高は期初計画を下回ったが、重点シフトにより費用が抑制されたために、利益は期初計画を上回って大幅増益となった。

◆ 21年8月期業績予想
・21/8期業績について、同社は、売上高12,020百万円(前期比4.4%増)、営業利益909百万円(同8.8%増)を計画している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、21/8期の業績を、売上高12,167百万円(前期比5.6%増)、営業利益940百万円(同12.5%増)と会社計画をやや上回る水準を予想した。オフィス光119事業での解約抑制及び新規獲得による契約保有回線数の増加と、オフィスソリューション事業での電力販売サービス「オフィスでんき119」をはじめとするクロスセルの進展を想定した。また、販管費の伸びも抑制される見通しから、売上高営業利益率は前期比0.4%ポイント改善の7.7%と予想した。

◆ 今後の注目点
・当センターでは、22/8期は前期比5.8%増収、23/8期は同6.5%増収となり、売上高営業利益率は21/8期と同水準で推移すると予想した。
・ストック型ビジネスモデルの売上の多さもあり、新型コロナウイルス禍による影響は限定的であることが確認できた。今後は第2の主力商材と位置づけている「オフィスでんき119」の動向に焦点が移っていこう。現在は取次サービスと電力小売販売が併存しているが、数年かけて進めていくとしている電力小売販売へのシフトの進捗度合いに注目していきたい。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。