HPCシステムズ<6597> 中期経営計画ではソフトウェア販売の強化や画像処理等の新規顧客開拓に注力

2019/10/04

主に科学技術計算用コンピュータを開発、製造、販売
中期経営計画ではソフトウェア販売の強化や画像処理等の新規顧客開拓に注力

業種: 電気機器
アナリスト: 松尾 十作

◆ 主に科学技術計算関連のソリューションを提供
HPCシステムズ(以下、同社)は、科学技術計算に関連するソリューションを提供しているHPC(High Performance Computing)事業と、安定的で信頼性の高い製品供給が求められるCTO(Configure To Order:産業用コンピュータ)事業を展開している(図表1)。連結子会社及び関連会社はない。

◆ HPC事業
HPC事業は、科学技術計算向けコンピュータの開発、製造、導入から運用支援や顧客の研究支援までを行っている(図表2)。企業の情報システムの構築を請け負うITサービスとは異なり、科学技術等専門的な知見を必要とするシステムインテグレーションサービスを同社は展開している。

HPC事業の売上内容は、大学研究機関若しくは科学技術基礎研究向け各種ソリューション、民間向け計算科学ソリューション、民間向けHPC及び関連設備の販売、民間向け計算化学ソリューション、民間向けデータ科学ソリューション、民間向けCAE注1ソリューション等である。なお、販売は直販中心である。

◆ CTO事業
CTO事業は、顧客企業の注文設計に応じた産業用コンピュータの開発、製造、販売を行っている。主に各種製造装置や計測・検査装置に搭載される組込コンピュータを取り扱っている。CTO事業もHPC事業と同様に、顧客の要望に応じた仕様設計から試作機提案、量産前検証、量産、出荷後の保守まで一貫したサービスを提供できる体制を構築している。直接販売と間接販売が凡そ半々で、間接販売のパートナー社数は7~8社である。

CTO事業の売上構成(19/6期)は、IoT注2関連が41%、マシンビジョン注3関連が36%、ディープラーニング注4関連が17%、スマートファクトリー注5関連が6%となっている。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。