ブリッジレポート:(4783)日本コンピュータ・ダイナミクス 営業利益は中期計画を前倒し達成

2019/07/04

 

 

 

下條 治 社長

日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社(4783)

 

会社情報

市場

JASDAQ

業種

情報サービス

代表者

下條 治

所在地

東京都品川区西五反田 4-32-1

決算月

3月

HP

http://www.ncd.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(自己株式を控除)

時価総額

ROE(実)

売買単位

830円

7,941,368

6,591百万円

18.9%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

14.00円

1.7%

85.62円

9.7倍

433.34円

1.9倍

*株価は6/24終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。数値は四捨五入。
*ROE、BPSは2019年3月期実績。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

配当

2016年3月(実)

13,843

382

389

205

23.59

10.00

2017年3月(実)

15,405

347

333

249

30.00

12.00

2018年3月(実)

16,237

783

807

526

66.31

14.00

2019年3月(実)

17,007

1,045

1,089

615

77.45

14.00

2020年3月(予)

18,000

1,000

1,000

680

85.62

14.00

(単位:百万円、円)
*予想は会社予想。

 

日本コンピュータ・ダイナミクスの2019年3月期決算の概要と今後の見通しについて、ブリッジレポートにてご報告致します。

 

 

 

 

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2019年3月期決算
3.2020年3月期業績予想
4.今後の注目点
<参考:コーポレートガバナンスについて>

今回のポイント

  • 19/3期は前期比4.7%増収、34.9%経常増益。引き続きIT関連事業、パーキングシステム事業とも順調な受注状況を維持した。中期経営計画で掲げた「業務プロセスの改善による収益性の向上」のための諸施策が効果を現し、安定的な収益を生み出せる体質を確立することができた。営業利益は中期計画を1年前倒し達成した。 
  • 中期計画「Vision 2020」の最終年度にあたる20/3期は5.8%増収、8.2%経常減益を計画する。各事業で基本方針を掲げ、新たなライフスタイルや技術環境の変化に迅速かつ適切に対応できる、更なる成長企業を目指している。事業拡大に伴うリソース等の先行投資及び、業務プロセス並びに働き方改革の更なる推進に伴う業務環境整備を予定し、若干の減益となる見込み。年間配当は14.00円/株(中間配当7.00円/株、期末配当7.00円/株)を予定。 
  • IT関連事業が牽引して大幅な増益となった。目を引くのはパーキングシステム事業の盛り返し。前期大型案件の反動で3Q累計までの減収から通期では増収にこぎつけた。20/3期の減益計画は、中期計画の数値を据え置いたため。本邦企業のIT投資を巡っては、AIやIoT等を絡めながら増加傾向が継続するだろう。また、東京オリンピックや自転車活用推進法、新規事業への積極投資等、様々な成長要素があり、中期的な見通しは明るい。 

     

1.会社概要

独立系ソフトウェア開発会社のパイオニア。コンサルティングからシステム運用までを手掛けるシステム開発事業、システムの運用管理とテクニカル・サポートを主体としたサポート&サービス事業、及び自転車駐輪場システムの開発・運用を行なうパーキングシステム事業を展開。システム開発事業やサポート&サービス事業は優良顧客との継続的な取引が特徴。また、電磁ロック式駐輪場での導入実績No.1を誇るパーキングシステム事業は成長性に富み、収益性も高い。
事業拠点は本社(東京都品川区)のほか、江東サービスセンター(東京都江東区)、福岡営業所(福岡県福岡市)、長崎営業所(長崎県長崎市、2018年3月に開設した新たなMSC(マネージドサービスセンター)を含む)を構えている。連結子会社は、国内にはIT関連事業、パーキングシステム事業を行うNCDテクノロジー(株)(東京都品川区)、IT関連事業を行う(株)ゼクシス(大阪府大阪市)、アジア諸国より人材を斡旋するEast Ambition(株)がある。18年3月には、品質の高い駐輪場管理の実現を目的としてNCDプロス(株)(東京都品川区)を設立した。また、19年4月にはパーキングシステム事業を行う矢野産業株式会社(福岡県福岡市)を子会社化した。海外では中国天津市に天津恩馳徳信息系統開発有限公司(NCD China)があり、アジア日系企業向けサービスや日本向けオフショア開発を行っている。

 

日本コンピュータ・ダイナミクスのグループ概要

(同社資料より)

 

社名の”日本コンピュータ・ダイナミクス”には、「コンピュータをダイナミックユースして社会に貢献する(Dynamic use of Computer)」と言う創業時の思いが込められている。
19/3期の売上構成比はシステム開発事業37.2%、サポート&サービス事業27.1%、パーキングシステム事業35.4%、その他0.3%。営業利益の構成比はシステム開発事業36.6%、サポート&サービス事業18.9%、パーキングシステム事業44.5%。

 

【IT関連事業の特徴と強み】

システム開発事業とサポート&サービス事業では、大手顧客との長期継続を特徴とする優良な顧客資産が強みの一つだ。下表のように長期にわたり顧客と取引があるだけでなく近年は新たな顧客も数多く創出している。

主な取引先と取引期間

50年以上の取引 高砂熱学工業、東京ガスグループ
30年以上の取引 エスアールエル、西部ガスグループ、富士ゼロックスグループ、メットライフ生命
20年以上の取引 KADOKAWA、日本生命、パナソニックグループ、福岡県庁、三井住友海上火災
10年以上の取引 九電工、商船三井、東京鐵鋼、日本水産、マニュライフ生命
近年の取引 アフラック、ウシオ電機、エラストミックス、久月、JTBアセットマネジメント、

ソニーグループ、匠大塚、東京海上日動火災、FWD富士生命、ヤクルト本社、

LIXILグループ

(同社資料を元にインベストメントブリッジ作成)

 

生損保向けの売上構成比が高い。また、長期継続契約を背景に保守、運用等のストック売上の構成比が高い。このため、事業基盤が安定している。

 

IT関連事業の売上高比率(19/3期)

(同社資料より)

 

システム開発事業の事例 ~パッケージソリューション~

 

◆勘定奉行シリーズ導入専任チーム
国内有数の会計ソフトを多数の企業に導入
「奉行シリーズR」(株式会社オービックビジネスコンサルタント【以下OBC】の製品)を中堅企業や大手上場企業グループ等へ多数の導入実績があり、前年に続き「OBC Partner Award 2018」で2部門受賞。
★「OBC Partner of the Year」・・・OBCパートナーの中でも最大規模の奉行導入専任チームを持ち、上場企業やグループ会社での利用をサポート、また追加開発を伴う大規模な奉行導入案件実績を評価されての受賞。
★「Project of the Year」・・・優れたプロジェクトの企画進行と販売実績、ならびにその取り組みと活動において、極めて優秀な成績を収めたパートナーに贈られる賞を受賞。

 

◆日系企業のグローバル展開支援
≪中国、タイ、インドネシア、メキシコ等≫

 

グローバル対応ERPパッケージ 「McframeGA」

 

 

 

≪中国圏≫

 

 

中国製ERPパッケージ 「用友U8」

 

 

 

◆Salesforce向け課金型サービス
オリジナルパッケージツール

 

SMAGAN・・・タスク管理ツール

Smart Report Meister・・・帳票作成ツール

Smappi・・・画面作成・データ可視化ツール

 

 

同社は日本法人セールスフォース・ドットコムの認定パートナー。世界15万社以上採用のクラウドCRMプラットフォーム「SalesforceR」(米国セールスフォース・ドットコム/salesforce.com,Incの製品名)の導入支援を行う。

 

サポート&サービス事業の特徴と強み
◆マネージドサービスセンターの活用(東京・長崎の2拠点)

(同社資料より)

 

◆マネージドサービスセンターの活用(東京・長崎の2拠点)
・長崎拠点も活用した大型受託サービスを展開
・Amazon web ServiceR等のクラウドサービス構築
・大手生保会社のヘルプデスク・インフラサポートサービスを展開
・他社構築アプリケーションにも対応

(同社資料より)

 

◆大型一括受託サービス
・大手生保会社へのヘルプデスク・インフラサポートサービスにてノウハウ蓄積
・地方(BCP)拠点も活用した大型受託サービス展開中

 

「パーキングシステム事業」
・ 電磁ロック式駐輪場 導入実績国内最大級
・ ITを駆使した駐輪場プラットフォーム構築のパイオニア
・ 時間貸し無人駐輪場の「EcoStation21」を含む3タイプの駐輪サービス
・ 首都圏を中心に、関西、中部、九州地区等に展開
・ 駅周辺、商業施設、自治体管理の駐輪場を網羅

 

◆きっかけと発展

1992年 埼玉県大宮市(現さいたま市)月極駐輪場のパソコン管理に参画、当時新技術であった2次元コードでの管理方法を提案

 

 

 

 

社会問題化していた不正駐輪約80万台コンピュータをダイナミックユースして社会問題解決

 

 

パーキングシステム事業開始
・1999年:時間貸し無人駐輪場管理事業:「EcoStation21」
・2009年:コミュニティサイクル事業:「ecoport」
・2013年:月極め駐輪場管理事業:「ECOPOOL」

 

 

 

 

(同社HPより)

 

 

導入事例

07年 渋谷区 あおい通り 歩道上駐輪場の先駆け【自治体・東京初】
11年 テラスモール湘南 最大級3,000台規模【民間・大規模】
18年 渋谷ストリーム 渋谷地区再開発案件
18年 北柏駅北口 最近のECOPOOL案件
19年 赤羽駅東口 18年都内駅周辺の放置駐輪ワースト1

 

◆月極駐輪場システムECOPOOL拡大
全国放置自転車台数は99年の56万台から17年には6万台に減少。この間、同社の管理台数は伸び続けており、放置自転車台数減に貢献している。19年4月1日現在の管理台数は466,012台(1,753箇所)。特にECOPOOL(49,968台、152箇所)が近年は顕著な伸びを見せている。

(同社資料より)

 

◆以下のように多くの自治体や事業者を顧客としている。
主要取引先

自治体 荒川区、板橋区、江戸川区、大田区、葛飾区、北区、江東区、品川区、渋谷区、新宿区

杉並区、世田谷区、台東区、中央区、豊島区、中野区、練馬区、文京区、港区目黒区

朝霞市、市川市、柏市、川口市、川崎市、狛江市、さいたま市、相模原市、立川市

多摩市、戸田市、習志野市、ふじみ野市、府中市、横浜市、和光市、名古屋市※、

京都市※、福岡市※ 他

商業施設 他 アトレ、イオンリテール、イトーヨーカ堂、コモディイイダ、大丸松坂屋、ザイマックス

住商アーバン開発、住友不動産、西友、ダイエー、タイムズ24、高島屋、東急ストア

東急不動産、東京建物、パルコ、ビックカメラ、丸井、三越伊勢丹、ヨドバシカメラ 他

鉄道事業者 小田急電鉄、京王電鉄、京浜急行電鉄、相模鉄道、西武鉄道、東京急行電鉄、東武鉄道

東日本旅客鉄道、阪神電気鉄道※、阪急電鉄※、京阪電鉄※ 他(一部関連子会社含む)

※=パートナー企業との協業   ×××=指定管理者       (同社資料を元にインベストメントブリッジ作成)

2.2019年3月期決算

(1)連結業績

18/3期

構成比

19/3期

構成比

前期比

期初予想

予想比

売上高

16,237

100.0%

17,007

100.0%

+4.7%

17,000

+0.0%

売上総利益

2,684

16.5%

3,081

18.1%

+14.8%

販管費

1,901

11.7%

2,036

12.0%

+7.1%

営業利益

783

4.8%

1,045

6.1%

+33.4%

950

+10.0%

経常利益

807

5.0%

1,089

6.4%

+34.9%

950

+14.7%

親会社株主に帰属する当期純利益

526

3.2%

615

3.6%

+16.8%

640

-3.9%

(単位:百万円)
※数値には(株)インベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります(以下同じ)。

 

前期比4.7%の増収、34.9%の経常増益
売上高は前期比4.7%増の170億7百万円。引き続きIT関連事業(システム開発事業、サポート&サービス事業)、パーキングシステム事業とも順調な受注状況を維持した。パーキングシステム事業については、前年同期の大型案件の反動があったものの、増収を確保した。
営業利益は同33.4%増の10億45百万円。前期と比較して利益率が大幅に向上、中期計画で掲げた20/3期10億円を前倒し達成した。中期経営計画で掲げた「業務プロセスの改善による収益性の向上」のための諸施策が効果を現し、安定的な収益を生み出せる体質を確立することができ、大幅な増益となった。パーキングシステム事業は減益だが、サポート&サービス事業、システム開発事業はともに大幅な増益。一方、店舗(STYLE-B)及び駐輪場施設等の減損損失1億31百万円を特別損失として計上し、親会社株主に帰属する四半期純利益は同16.8%増の6億15百万円となった。

 

(2)セグメント別動向

セグメント別売上高・セグメント利益

18/3期

構成比

19/3期

構成比

前期比

システム開発事業

5,738

35.3%

6,329

37.2%

+10.3%

サポート&サービス事業

4,524

27.9%

4,611

27.1%

+1.9%

パーキングシステム事業

5,948

36.6%

6,027

35.4%

+1.3%

その他、調整額

24

0.2%

38

0.3%

+54.6%

連結売上高

16,237

100.0%

17,007

100.0%

+4.7%

システム開発事業

549

31.5%

726

36.6%

+32.1%

サポート&サービス事業

267

15.3%

374

18.9%

+40.1%

パーキングシステム事業

925

53.1%

883

44.5%

-4.5%

その他、調整額

-958

-939

営業利益

783

1,045

+33.4%

(単位:百万円)

 

システム開発事業は売上高63億29百万円(前期比10.3%増)、営業利益7億26百万円(同32.1%増)。順調に案件獲得が進み、前年同期と比較して増収。さらに地道なプロジェクト進捗管理活動の定着や、採算管理の強化等が利益率向上に寄与したことにより大幅な増益となった。
サポート&サービス事業は売上高46億11百万円(前期比1.9%増)、営業利益3億74百万円(同40.1%増)。新規業務での効率的な要員配置や業務運営が功を奏し、大幅な増益となった。
パーキングシステム事業は売上高60億27百万円(前期比1.3%増)、営業利益8億83百万円(同4.5%減)。前期のような大型案件は少なかったものの、4Q(1~3月)においては、中小型案件の受注や駐輪場利用料収入が伸長した。3Q累計までは減収だったが、増収に転じた。

 

(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)

財政状態

18年3月

19年3月

 

18年3月

19年3月

現預金

2,888

2,768

仕入債務

629

725

売上債権

2,441

2,635

短期有利子負債

1,850

1,786

たな卸資産

129

186

流動負債

4,043

4,291

流動資産

6,343

6,455

長期有利子負債

1,950

1,701

有形固定資産

1,434

1,220

固定負債

3,937

3,304

無形固定資産

78

83

純資産

3,089

3,453

投資その他

3,213

3,288

負債・純資産合計

11,070

11,048

固定資産

4,727

4,593

有利子負債合計

3,800

3,487

(単位:百万円)
※有利子負債=借入金+リース債務

 

19/3期末の総資産は前期末比22百万円減少し、110億48百万円となった。リース債権及びリース投資資産が24百万円減少した一方、受取手形及び売掛金が1億94百万円増加した。負債は前期末比3億86百万円減少し、75億95万円となった。退職給付に係る負債が4億79百万円減少した。
純資産は利益剰余金の増加等により、前期末比3億64百万円増加し、34億53百万円となった、
自己資本比率は、前期末比3.3ポイント上昇し、31.1%となった。

 

キャッシュ・フロー

18/3期

19/3期

前期比

営業キャッシュ・フロー

791

416

-375

-47.4%

投資キャッシュ・フロー

-554

-219

334

フリー・キャッシュ・フロー

237

196

-41

-17.3%

財務キャッシュ・フロー

-271

-312

-41

現金及び現金同等物上期末残高

2,700

2,579

-120

-4.5%

(単位:百万円)

 

19/3期末の現金及び現金同等物は、前期末比1億20百万円減少して25億79百万円となった。
営業CFは前期比3億75百万円減少し、4億16百万円の流入となった。主な流入要因は、税金等調整前当期純利益9億58百万円、減価償却費2億34百万円、減損損失1億31百万円及び仕入債務の増加額1億円。一方、主な流出要因は、退職給付に係る負債の減少額6億59百万円、 法人税等の支払額3億40百万円及び売上債権の増加額1億94百万円。
投資CFは前期比3億34百万円増加し、2億19百万円の流出となった。主な流出要因は、投資有価証券の取得による支出2億4百万円及び有形固定資産の取得による支出1億4百万円となった。一方、主な流入要因は、投資有価証券の償還による収入1億円。
これらにより、フリーCFは前期比41百万円減少し、1億96百万円の収入となった。
財務CFは前期比41百万円減少し、3億12百万円の流出となった。主な流出要因は、長期借入金の返済による支出1億60百万円、リース債務の返済による支出1億36百万円及び配当金の支払額1億16百万円。一方、主な流入要因は、長期借入れによる収入1億円。

 

*2017年3月期が減益となったのは、金利低下に伴い退職給付債務に用いる割引率が低下したことによる数理計算上の差異が発生し、これを1年で償却するため。これら特殊要因を除外すると増益である。

 

 

3.2020年3月期業績予想

連結業績

19/3期 実績

構成比

20/3期 予想

構成比

前期比

売上高

17,007

100.0%

18,000

100.0%

+5.8%

営業利益

1,045

6.1%

1,000

5.6%

-4.3%

経常利益

1,089

6.4%

1,000

5.6%

-8.2%

親会社株主に帰属する

当期純利益

615

3.6%

680

3.8%

+10.5%

(単位:百万円)

 

5.8%増収、8.2%経常減益を見込む
20/3期は売上高が5.8%増の180億円、経常利益は同8.2%減の10億を計画する。尚、19/3期減損損失の反動で親会社株主に帰属する当期純利益は同10.5%増の6億80百万円となる見通し。
20/3期は中期計画「Vision 2020」の最終年度にあたる。「Vision2020」では、以下の基本方針を掲げ、新たなライフスタイルや技術環境の変化に迅速かつ適切に対応できる、更なる成長企業を目指している。

収益性の高い企業になるNCDブランドを高め、世の中に認知される企業になる社員が仕事に誇りとやりがいを持った活力ある企業になる

数値目標は以下の通り。昨年5月に上方修正されている。

 

「Vision 2020」最終年度の施策を以下の通り掲げている。
【グループ全体】
業務プロセス(働き方)改革による更なる生産性向上
システム開発事業
堅調なIT需要に対応した新規顧客/領域の獲得
福岡デリバリセンターの活用によるQCD向上
日系海外法人向けシステム受託の拡大
サポート&サービス事業
マネージドサービスセンター(東京/長崎)の更なる機能拡大
※2020年春 五島サテライトオフィス開業予定
RPA等の拡充によるQCD向上
パーキングシステム事業
月極駐輪場システム「ECOPOOL」の拡大
再開発案件等の積極受注および福岡地区拡大による管理運営台数50万台達成
BtoC事業の拡充と定着化

 

事業拡大に伴うリソース等の先行投資及び、業務プロセス並びに働き方改革の更なる推進に伴う業務環境整備を予定していることから、前年同期比で若干の減益となる見込み。
年間配当は14.00円/株(中間期7.00円/株、期末7.00円/株)を予定している。

 

4.今後の注目点

システム開発事業、サポート&サービス事業が牽引して大幅な増益となった。目を引くのはパーキングシステム事業の盛り返し。前期大型案件の反動で上期13.7%減収から3Q累計では3.1%減収に、通期では増収にこぎつけた。
20/3期は減益計画となっているが、これは中期計画を前倒しで達成し、今回は中期計画を据え置いたことによるものと見るのが妥当。考えられるのは期中に20/3期業績の上方修正、及び新中期計画の発表。
本邦企業のIT投資を巡っては、AIやIoT等を絡めながら増加傾向が継続するだろう。また、東京オリンピックや自転車活用推進法、新規事業への積極投資等、様々な成長要素があり、中期的な見通しは明るい。
決算発表に前後して株価は急落し、PERは10倍に低下した。今期予想が保守的であることを加味すると、株価の見直し余地は大きいと言えそうだ。

 

 

<参考:コーポレートガバナンスについて>

◎組織形態および取締役・監査役の構成>

組織形態 監査等委員会設置会社
取締役(監査等委員除く) 6名、うち社外2名
監査等委員 4名、うち社外3名

 

◎コーポレートガバナンス報告書
最終更新日:2019年6月24日。

 

<基本的な考え方>
同社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、継続繁栄の条件として、機動性のある業務執行体制とコンプライアンスを重視した経営を念頭に、内部統制の充実に努めることである。

 

<コーポレート・ガバナンス・コード各原則の実施について>
ジャスダック上場企業として、基本原則をすべて実施している。

 

<その他>
指名・報酬委員会の設置
コーポレート・ガバナンス体制のより一層の充実を図ることを目的とし、平成29年6月に任意の委員会である「指名・報酬委員会」を設置した。取締役会の諮問機関として経営陣の選任・解任や報酬等に関する方針を審議し、その決定プロセスの客観性及び透明性を確保している。

 

指名・報酬委員会の構成
3名(うち2名は独立社外取締役、委員長は独立社外取締役から選定)

 

補足
取締役会の諮問機関である指名・報酬委員会の実績について、2018年度は、取締役候補者の選定、取締役及び執行役員の個別の報酬額の決定、取締役会の責務等を審議対象とし3回開催し、委員の出席率は100%であった。

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