ヒューテックノオリン (9056 東証二部)

2014/12/05

冷凍食品の保管、共同配送を主力とする独立系物流業者
人手不足による外注費及び人件費の増加が利益を圧迫

業種:陸運業
アナリスト:高坂  茂樹

◆  事業内容
・ヒューテックノオリン(以下、同社)は、冷凍食品メーカーや問屋の貨物を 冷蔵倉庫で保管し、保冷トラックで共同配送するコールドチェーンを全国 展開している。
・保管型物流センターのみならず、小売業向けの通過型物流センター運 営、金融機関向け警備輸送等の業務も併営している。また連結子会社 ヘルティーでは、病院向けリネンサービス等を営んでいる。

◆  15 年 3 月期第 2 四半期決算
・15/3 期第 2 四半期累計(以下、上期)決算は、前年同期比 4.7%増収、 21.5%営業減益であった。同社の期初計画に対する達成率は、売上高 102.1%、営業利益 88.3%であった。
・12 年に新設ないし移転増床された 5 店所の稼働率が上昇したために増 収となったが、利益面では運送を中心とした外注費や人件費、エネルギ ーコストの増加等を吸収しきれなかった。

◆  15 年 3 月期(通期)予想
・15/3 期業績について同社は、前期比 4.1%増収、13.3%営業減益を予想 している。期初計画に対し、営業収益は増額されたが、外注費の増加等 が想定を上回るとの見込みから営業利益は減額修正された。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、同社の期初予想を上回る 営業収益の上積みを見込み、営業減益は回避可能とみていたが、人手 不足の深刻化や上期実績に鑑みて減益予想に改めた。

◆ 投資に際しての留意点
・当センターは人的資源の制約等が当面は同社の利益を圧迫すると考え、 今後 3 年間の年平均成長率は売上高 4.2%、営業利益 0.5%と予想する。
・新サービスへの取り組みや海外進出、M&A 等のアグレッシブな中期事 業戦略が示されれば評価が変わる可能性があろう。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。