EMシステムズ (4820 東証一部)

2014/11/28

調剤薬局向けシステムで業界トップクラス
医科システム販売に課題を残すも調剤システムはM&A で売上高上乗せへ

業種:情報・通信業
アナリスト:馬目 俊一郎

◆ ニッチ市場におけるトップ企業
・EMシステムズ(以下、同社)は、調剤システムの開発及び販売を主力に、 医科システムの販売や本社ビルでの不動産賃貸事業などを展開してい る。コア事業の調剤システムは業界トップシェアを握り、ニッチ市場の中 で高いプレゼンスを誇る。
・同社のビジネスモデルは、調剤システムのSaaS モデル投入でフロービジ ネスからストックビジネスに転換しており、外部環境の変化に左右され難 い収益構造を確立している。

◆ 15 年3 月期上期は販管費増で50.9%営業減益
・15/3 期第2 四半期累計(以下、上期)決算は、売上高が前年同期比 3.7%増の5,132 百万円、営業利益は同50.9%減の302 百万円であった。 売上面では調剤システムが苦戦したが、14/3 期下期にユニコン社を買収 した医科システムの寄与で増収を確保した。利益面ではユニコン社の経 費負担発生と先行投資的な人員増で減益となった。

◆ EMシステムズは期初の15 年3 月期計画を据え置き
・15/3 期上期は医科システムが想定を下回ったものの、下期は買収したコ スモシステムズ社の寄与が見込まれることから、同社は期初の通期見通 しを据え置き、15/3 期は売上高が前期比6.4%増の12,096 百万円、営業 利益は同0.1%増の1,673 百万円を見込んでいる。

◆ 証券リサーチセンターは15 年3 月期の利益予想を減額
・証券リサーチセンターは、15/3 期上期の出遅れを下期からのコスモシス テムズ社の貢献でカバー可能と判断し、売上高は従来予想の12,600 百 万円(前期比10.8%増)を継続するものの、営業利益予想は販管費負担 増を考慮して1,830 百万円→1,700 百万円(前期比1.7%増)に減額した。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。