イントランス (3237 東証マザーズ)

2014/11/14

不動産再生を目的とするプリンシパルインベストメント事業が中核事業
15 年3 月期上期業績は黒字転換し累損一掃、復配を検討している模様

業種:不動産業
アナリスト:松尾 十作

◆ 有効活用されていない不動産の再生事業が主力
・イントランス(以下、同社)は、不動産再生を目的とするプリンシパルイン ベストメント事業を中核事業としている。
・この他同社は不動産売買仲介、不動産経営コンサルティング、建物管理 や入居者管理代行サービスなどを行うソリューション事業、千葉県におけ るハーブガーデン事業等も手掛けている。

◆ 15 年3 月期上期は大幅増収及び増益
・15/3 期第2 四半期累計(以下、上期)決算は、売上高5,487 百万円(前 年同期比830.6%増)、経常利益967 百万円(前年同期は66 百万円の損 失)であった。大型物件の売却等プリンシパルインベストメント事業の増 収が売上高及び利益に貢献したためである。

◆ 15 年3 月期業績予想
・15/3 期業績予想について同社は、8 月に続いて11 月初めの上期決算 公表時に2 度目の上方修正をした。15/3 期は前期比101.1%増収、 98.5%経常増益を同社は見込んでいる。増益率が増収率にやや見劣り するのは、15/3 期末借入金を前期末比1,150 百万円増の4,000 百万円 と想定し、金融収支の悪化とその他事業の損失を見込んでいるためであ る。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、15/3 期予想について従来 予想を増額修正し、同社予想と同水準とした。前回予想(14 年6 月)との 相違点は、主に下期に大型物件売買の仲介手数料収入が発生する見 込みであることと、その他事業の見通しを修正したためである。

◆ 投資に際しての留意点
・同社は繰越欠損金の解消後には、配当性向3 割を目指すとしている。11 月8 日に公表された15/3 期上期決算短信では15/3 期の配当は未定と しているが、同日に公表された同社の決算説明会資料によれば、15/3 期 は繰越欠損金を一掃して復配(1 株当たり年間配当金5.4 円)する意向で ある。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。