ビリングシステム (3623 東証マザーズ)

2014/09/29

企業の決済業務をサポート、個人のFX 取引の資金移動や損保業界の決済等を支援
QR コードを介した新しい決済ソリューション事業への取り組みは遅れ気味

業種:情報・通信業
アナリスト:松尾 十作

◆ 決済業務とキャッシュフローの効率化をサポート
・ビリングシステム(以下、同社)は、企業の決済業務とキャッシュフローの 効率化をサポートしている。インターネットを利用して、企業の経理業務 である資金回収、支払い、資金繰り等の業務及び資金活用の効率化を 支援するサービスを提供している。

◆ 14 年12 月期上期の利益は当初予想を上回る
・14/12 期第2 四半期累計(以下、上期)決算は、売上高719 百万円(前 年同期比8.3%増)、営業利益43 百万円(同41.8%減)であった。
・同社の期初予想に対する達成率は、売上高で99.9%、営業利益で 174.6%であった。営業利益の達成率が高かったのは、新規事業に関す るシステム投資や人員の採用が先送りとされたためである。

◆ 14 年12 月期は営業減益幅が縮小へ
・14/12 期業績について同社は、期初予想を修正し、期初予想⇒修正後 で売上高1,419 百万円⇒1,404 百万円(前期比5.9%増)営業利益53 百万円⇒63 百万円(同41.8%減)を見込んでいる。
・売上面では、上期の実績を踏まえてサービス別売上高を見直し、利益面 では新規事業に対する投資や費用が通期では期初見通しに比べ縮小 する見通しのためである。
・証券リサーチセンターも従来予想を下方修正し、修正後の同社予想とほ ぼ同じ水準を予想する。

◆ 投資に際しての留意点
・新規決済ソリューションを公表した13 年7 月以降、同社の株価は出来高 を伴い、乱高下している。13 年10 月の上場来高値21,250 円から14 年 5 月には2,661 円まで調整した。今後も新規決済ソリューションに対する 思惑を背景とした株価の変動が見込まれる点に留意すべきだろう。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。