駐車場綜合研究所 (3251 東証マザーズ)

2014/09/19

大規模駐車場の有人管理が得意で、コンサルティングが差別化のポイント
14 年3 月期の新規受注増に伴う人件費増等で15 年3 月期は減益へ

業種:不動産業
アナリスト:松尾 十作

◆ 駐車場管理運営及びコンサルティング会社
・駐車場綜合研究所(以下、同社)は、大都市圏の大型施設に設置される 大規模駐車場の有人管理を得意とし、ノウハウを活かしたコンサルティン グに強みを持っている。

◆ 14 年3 月期は新規受注のイニシャルコストが利益を圧迫
・14/3 期決算は、売上高5,685 百万円(前期比8.8%増)、営業利益162 百万円(同19.0%減)であった。
・同社の予想に対する達成率は、売上高で98.0%、営業利益で77.4%で あった。営業利益が同社予想を下回ったのは、期初の想定を上回る新 規駐車場の稼働に伴うイニシャルコストが利益を圧迫したためである。

◆ 15 年3 月期業績予想は増収営業減益
・15/3 期について同社は、売上高6,150 百万円(前期比8.2%増)、営業 利益150 百万円(同7.7%減)を見込んでいる。14/3 期に獲得の新規駐 車場の安定稼働のための人件費増が利益を圧迫すると想定している。
・証券リサーチセンターは、前回(14 年1 月)予想を修正し、売上高6,450 百万円(前期比13.5%増)、営業利益130 百万円(同19.8%減)を予想 する。同社予想より増収率が高いのは、14/3 期に獲得した新規駐車場 の貢献を見込んだため。より大きな減益率を見込むのは14/3 期に受注し た新規駐車場運営に伴う人件費増による利益圧迫をより厳しく見込んだ ためである。

◆ 投資に際しての留意点
・同社の14/3 期末の従業員数180 名に対して、平均臨時雇用者数は 679 名と多い。臨時雇用者は随時入れ替わることから、応募数が求人数 に満たない場合、時間給の上昇による対処を余儀なくされると考えられる。 したがって、臨時雇用者数の雇用状況が同社の採算を左右する可能性 がある点に留意すべきだろう。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。