スターティア (3393 東証一部)

2014/09/05

中堅及び中小企業に情報通信関連の機器やサービスをワンストップで提供
15 年 3 月期はセキュリティ投資で足踏みするが、来期以降再び成長路線へ

業種:卸売業
アナリスト:高坂  茂樹

◆  事業内容
・スターティア(以下、同社)は、中堅及び中小企業を対象に、通信接続サ ービス、事務用機器やネットワーク機器、ウェブアプリケーションの販売 等を行い、情報通信関連のワンストップソリューションを提供している。
・同社は同一顧客への重ね売りを収益拡大の基本戦略とし、保守やレン タル等のストック型ビジネスに注力している。また業務提携や自社開発に よる商材拡充、海外を含む営業地域の拡張、人材拡充を進めている。

◆  決算動向
・14/3期決算は、前期比23.0%増収、26.5%営業増益で、11/3期以来毎期 最高益を更新している。電子書籍作成ソフトや複合印刷機、ネットワーク 機器等の販売が好調で、3 事業ともに二桁増収であった。
・15/3 期第 1 四半期決算は、前年同期比 10.6%増収で、大勢の新卒社員 (対 14/3 期末従業員数比 17.8%)が入社し重い人件費負担を吸収し、営 業利益は 6 百万円の黒字(前年同期は 15 百万円の赤字)を確保した。

◆  15 年 3 月期予想
・15/3 期業績について同社は、前期比 13.2%増収、1.3%営業増益を予想 している。売上高営業利益率が低下するのは、ホスティングサービスのセ キュリティ強化や海外展開等に前向きの経費を投入するためである。
・セキュリティ強化関連費用の負担(前期比 1.2 億円増)は重いが、ストック 型ビジネスの伸長、営業力及び商材の強化による増収効果で吸収可能 と判断、証券リサーチセンターの予想利益は同社予想と同水準とした。

 ◆  投資に際しての留意点
・同社は、15/3期より中間配当を実施すると共に、1株当たり配当金を連結 EPS の 10%相当から同 15%相当へ引き上げる決定をした。
・セキュリティ強化関連投資がピークを越す 16/3 期以降に成長力を取り戻 すと考えればバリュエーション指標にそれ程割高感はないと考えられる。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。