ワイヤレスゲート (9419 東証マザーズ)

2014/08/15

無線通信サービスのアグリゲーター国内最大手
Wi-Fi 環境イネーブラー事業に続いてSIM カード発売と新規事業立ち上げ続く

業種:情報・通信業
アナリスト:松尾 十作

◆ 高速ワイヤレス・ブロードバンドサービスを提供
・ワイヤレスゲート(以下、同社)は、通信インフラを所有しない仮想移動体 通信事業者(MVNO:Mobile Virtual Network Operator)として複数の無 線通信事業者から通信インフラを借り受け、高速ワイヤレス・ブロードバ ンドサービスを、個人向けにワンストップで提供しているアグリゲーターで ある。

◆ 14 年12 月期上期は新規事業の先行費用計上で営業利益未達
・14/12 期第2 四半期累計(以下、上期)決算は、売上高4,204 百万円(前 年同期比25.6%増)、営業利益407 百万円(同11.4%増)で、同社の期 初予想に対し売上高で103.1%、営業利益で98.5%の達成率であった。
・利益未達の要因は、新規事業のLTE 通信対応のSIM カード販売事業 の開始準備費用を計上したことである。

◆ 14 年12 期業績予想の会社計画は据え置き
・14/12 期について同社は、売上高8,509 百万円(前期比20.6%増)、営業 利益900 百万円(同14.6%増)とする期初予想を据え置いた。
・証券リサーチセンターは、上期実績を踏まえ売上高を9,000 百万円(前 期比27.6%増)と従来予想から増額修正した。一方、営業利益は900 百 万円(同14.6%増)と従来予想を据え置いたのは、既存事業は強含みで も新規事業の先行費用発生が見込まれることから、慎重に判断したため である。

◆ 投資に際しての留意点
・14 年5 月8 日に同社が公表したニュースリリースを受け、翌日から同社 の株価は、出来高を伴い上昇している。
・14 年9 月からのSIM カード発売を含めた同社の将来性を評価した出来 高増、株価推移と思われるが、不確定要素が多い点に留意すべきだろ う。

>>続きはこちら(827KB)

一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。