イントランス(3237 東証マザーズ)

2014/06/20

不動産再生を目的とするプリンシパルインベストメント事業が中核事業
中期経営計画では繰越欠損金の解消後は配当性向3 割を目指すとしている

業種:不動産業
アナリスト:松尾十作

◆ 有効活用されていない不動産の再生事業が主力
・イントランス(以下、同社)は、不動産再生を目的とするプリンシパルイン ベストメント事業を中核事業としている。
・同社は不動産売買仲介、不動産経営コンサルティング、建物管理や入 居者管理代行サービスなどを行うソリューション事業も手掛けている。

◆ 14 年3 月期で大幅増収及び増益
・14/3 期決算は、93.3%増収、149.4%経常増益であった。主力のプリンシ パルインベストメント事業は、売上高2,544 百万円(前期比233.9%増)、 セグメント利益670 百万円(同549.9%増)であった。
・14/3 期末の販売用不動産は前期末比13.2%減の3,781 百万円、期末 借入金は同728 百万円減の2,850 百万円であった。

◆ 15 年3 月期業績予想
・15/3 期業績について同社は、77.6%増収、37.9%経常増益を見込んで いる。増益率が増収率に見劣りするのは、15/3 期末借入金を前期末比 1,150 百万円増の4,000 百万円と想定し、金融収支の悪化を見込んで いるためである。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、従来の予想を増額修正 し、同社予想と同水準の業績と予想する。前回予想(14 年1 月)との相 違点は、芝公園プロジェクトの売却時期が14/3 期から15/3 期にずれこ んだことである。

◆ 投資に際しての留意点
・同社は繰越欠損金の解消後には、配当性向2 割を目標に配当を実施 するとしていたが、今般目標を3 割に修正した。14 年5 月に公表された 決算短信では15/3 期も無配継続であるが、14 年4 月に公表された中期 経営計画によれば、15/3 期は累損を一掃して復配(1 株当り年間配当金 3.9 円)する意向である。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。