エニグモ(3665 東証マザーズ)

2014/02/24

業種:サービス業
アナリスト:柴田郁夫

1.会社概要
・エニグモ(以下、同社)は、C to C 型のソーシャル・ショッピング・サイト 「BUYMA(バイマ)」の運営を主力事業としている。
・世界75 カ国に約4.4 万人存在するバイヤー(主に海外在住の日本人) をネットワーク化して幅広い品揃えを可能としたことにより、ファッション 感度の高い消費者に支持され高い成長性を実現してきた。

2.財務面の分析
・13/1 期決算は、バイヤーの育成及び連携による品揃え拡大やメンズカテ ゴリの強化、スマートフォンの強化等が奏功し、総会員数及びアクティブ 会員数ともに大きく伸長して大幅な増収増益となった。
・14/1 期についても、証券リサーチセンター(以下、当センター)では、売 上高1,900 百万円(前期比32.0%増)、営業利益825 百万円(同38.2% 増)と会社予想と同水準を見込んでいる。

3.非財務面の分析
・知的資本の源泉は、独自のC to C 型のプラットフォームの構築により、従 来の流通システムとは異なる新しい価値を創出する事業モデルにある。
・加えて、約4.4 万人のバイヤーネットワークや約154 万人の会員基盤はも ちろん、マーケティングやオペレーション力など、試行錯誤を通じて組織 内に蓄積されたデータやノウハウがその事業モデルを支えている。

4.経営戦略
・同社の成長戦略は、既存事業の持続的成長に加えて、海外展開の本格 化と新規事業の育成にある。
・海外事業及び新規事業は、転換社債や優先株式での出資が主となる非 連結子会社で運営されている。事業が軌道に乗れば普通株式への転換 権行使(連結化)により成長を取り込む戦略である。

5.アナリストの評価
・当センターでは、16/1 期までの成長率について売上高は年率31.2%、 営業利益は同35.9%と予想している。
・なお、海外事業や新規事業は現時点で業績予想には織り込んでいな い。従って、転換権行使の時期によっては上振れ要因となろう。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。