ヒューテックノオリン(9056 東証二部)

2013/03/21

業種:陸運業
アナリスト:高坂茂樹

1.会社の概要
・冷凍倉庫・トラック輸送によるコールドチェーン物流を担う。冷凍食品メー カー、問屋から寄託を受ける保管在庫型物流センター運営を主体に、小 売業向け通過型センター運営、病院食材配送等も手掛ける。

2.財務面の分析
・株式上場する類似会社と比べ収益性は高い。センター新設に多額の投 資を必要とする業態だが、安全性、成長性も良好である。
・2013/3 期は新センター立ち上げに伴う費用負担増等から減収減益予想 ながら、来期以降は年率5%程度のトップラインの成長を予想。

3.非財務面の分析
・食の安全を確保しつつ効率化・低コスト化を実現するためのセンター設 計やマテハン新技術の導入、自社メンテナンス等に積極的。
・技術水準向上を進めるも、最後は人が決め手となる業態との認識から、 人材の確保・育成に経営トップが率先して取り組んでいる。

4.経営戦略の分析
・食の安全に留意した最高品質のコールドチェーンによる全国一元受注 体制の確立、付加価値サービスによる収益性向上、人材拡充等を追求。
・当面の戦術は、新設・増強したセンターの早期稼働率向上。中期的には 複合型センターの拡充、新たな食材物流網の構築等を目指す。

5.アナリストの評価
・手堅い成長戦略は妥当である。M&A は案件次第で活用すれば良い。
・ガバナンス体制整備、利益還元策等の姿勢は評価できる。
・円安デメリットの内需産業のため、対TOPIX で株価はアンダーパフォー ムするも、電気料金上昇等が一服すれば、相対株価は回復に向かおう。
・中期的な観点による適正株価は、過去10 年間及びリーマンショック前の 5 年間のPER 平均値6.8~8.4 倍を参考に、1,000~1,250 円と算定した。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。