バリューコマース(2491 東証マザーズ)

2013/02/21

国内アフィリエイト広告のパイオニアでヤフーとの連携が強み

業種:サービス業
アナリスト:馬目 俊一郎

◆ 国内アフィリエイト広告のパイオニア
・国内アフィリエイト広告のパイオニア的存在で、ヤフーの連結子会社。事業セグメントは、アフィリエイト広告を運営する「アフィリエイトマーケティングサービス事業」と、ヤフーショッピング内のE コマースサイト向けクリック課金型広告の「ストアマッチサービス事業」の2事業。
・アフィリエイト広告は一般的な純広告と異なり、メディアの広告を見た最終ユーザーが何らかのアクションを起こした時に成果報酬としての広告料が発生する仕組みで、広告主にとっても費用対効果を把握可能。B to C向けEコマース市場の拡大でアフィリエイト広告には追い風が吹いており、同社はヤフーとの連携強化で大口顧客獲得の実績を積み上げている。

◆ 12年12月期決算は計画を上回り過去最高益を更新
・12年12月期決算は売上高が前期比22.1%増の95.0億円、営業利益は同19.1%増の9.0億円、当期純利益は同40.9%増の6.2億円で着地。これは売上高・各利益とも過去最高を記録し、好決算の主な要因は、大口顧客の獲得で広告を一手に引き受ける「コンサルティングサービス」が順調に拡大したため。

◆ 13年12月期は10.5%増収20.0%営業増益を計画
・13年12月期の会社計画は売上高が前期比10.5%増の105.1億円、営業利益は同20.0%増の10.8億円を見込む。売上面では新規大口広告主の獲得に加え、金融・旅行・美容関連の出稿増が予想されるうえ、新規事業戦略等も寄与する見通し。利益面では新規事業立ち上げに伴うコスト増が見込まれるものの、増収効果で吸収する構え。
・当センターでは、コンサルティングの大口広告主獲得が想定以上に進んでいることから、前回レポートの業績予想を増額修正し、13年12月期会社計画の上振れを見込む。

◆ 中長期的な適正株価水準は78,000円~118,000円を想定
・同業他社比較から、業界のフェアバリュー水準をPER10倍~15倍と仮定すると、当センターの2016年12月期予想EPS7,847.9円に基づく中長期的な適正株価水準は、78,000円~118,000円のレンジが想定される。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。