イントランス(3237 東証マザーズ)

2012/12/28

バランスシート改善途上。今上期決算は会社予想未達ながら、今通期の収益予想は会社予想を増額修正。復配視野に。

業種:不動産業
アナリスト:松尾 十作

◆ バランスシート改善途上
・個々の不動産の持つ価値を最大限に引き出す「ハンドメイド型不動産再生事業」を展開。
・不稼働不動産保有により、2010年3月末には利益剰余金が-9.1億円強あったものの経営陣刷新・収益改善により12年3月末には-5.6億円まで縮小、未だバランスシート改善途上にある。

◆ 今期第2 四半期は会社予想未達
・今13年3月期第2四半期決算は、会社期初予想を大きく下回る結果となった。売却を見込んでいた販売用不動産・芝公園プロジェクトが売却されなかったため。当初見込んでいた販売先であるREITの上場延期により、売却契約が履行されなかった。
・この未売却により、業績は前年比でも大幅減収、営業利益赤字転落。事業別売上高・セグメント利益では、プリンシパルインベストメント・ソリューション事業とも縮小した。

◆ 15年3月期からの復配を期待
・当センターでは芝公園プロジェクトは、利回り(賃貸収入)の高さから売却せず保有による賃貸収入(ソリューション事業売上高)物件となることを予想。当センター予想の今13年3月期業績は、売上高が会社予想に減額となるものの、営業利益以下の収益は増額見通し。
・上場直後は配当を行っていたものの、09年3月期純損益赤字転落後から無配を継続している。今後は利益剰余金マイナス解消後の配当性向は2 割を公言している。当センターでは14年3 月期の累損一掃と、15年3月期の復配を見込んでいる。

◆ 来期以降も増収増益が続くと予想
・販売用不動産増大によるプリンシパルインベストメント事業売上高の成長と、芝公園プロジェクトを安定収益源とし建物管理棟数増を背景にソリューション事業の売上高右肩上がりを見込み、来期以降も増収増益が続くと当センターでは予想した。
・税率正常後である当センター予想16年3月期EPS2,633.5円から、妥当株価は31,600〜39,500円を想定した。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。