トライステージ(2178 東証マザーズ)

2012/10/12

テレビ通販業界大手で、地上波の通販番組放送枠シェアはトップクラス

業種:サービス業
アナリスト:馬目 俊一郎

◆ テレビ通販に次ぐ新規事業を育成中
・同社はテレビ通販ビジネスを行う企業に対して、テレビ放送枠の販売をメインに番組企画やコールセンターの手配など、事業運営に必要なソリューションをワンストップで提供。テレビ通販市場における同社のポジションは、地上波のテレビ通販番組放送枠シェアで30%超の業界トップクラス。
・中期的な成長戦略として、同社はメディア媒体をWebにも広げるほか、顧客企業のリピーター確保に向けたCRMビジネスにも進出し、インドなどのアジア展開で事業ポートフォリオを拡充する方針である。

◆ 第2四半期決算は利益面で未達
・2013年2月期第2四半期決算は売上高が前年同期比14.4%減の157.1億円、営業利益は同57.6%減の5.0億円。これは会社計画に対して売上高は超過達成となるも、想定以上の収益性悪化で営業利益は未達に終わった。主な減収要因は、テレビ通販市場の環境変化でクライアントの収益性が低迷し、番組やCMなどへの出稿量が減少したため。利益面ではクライアントの収益性低下による値引き要求で原価率が想定以上に悪化したうえ、事業ポートフォリオ拡大に向けた先行投資負担が収益を圧迫した。

◆ 当センターは中長期業績予想を減額修正
・当センターは長期的な業容拡大につながる新規クライアント獲得を評価するものの、短期的には既存クライアントの売上回復が見込めないうえ、新規クライアントの小型化で収益性の回復には時間を要すると考え、前回レポートの中長期業績予想を減額修正した。第2四半期決算の状況から2013年2月期は計画未達を予想。

◆ 中長期的な株価水準は810円~1,160円を想定
・当センターでは同社の妥当株価バリュエーションをPER7倍~10倍と仮定し、2016年2月期予想EPS116.2円を基にした中長期的な適正株価水準は810円~1,160円のレンジを想定。なお、前回レポートでは適正株価水準1,170円~1,500円を想定したが、業績予想の減額修正に伴いこれを引き下げた。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。