ビューティ花壇 (3041 東証マザーズ)
M&Aにより業容拡大するも既存事業強化のため。今期会社予想を減額修正
業種:卸売業
アナリスト:松尾 十作
◆ M&Aにより業容拡大
・同社の事業内容は生花祭壇事業、生花卸売事業及びブライダル装花事業だったが、新たに3社を子会社化した。
・子会社化した3社のうち2社が連結対象で、土木・建設業の昇建設と今ピューアソフト開発会社のシステムハウス福知山。いずれも既存事業の強化につながるもの。
◆ 2期連続営業減益
・前2012年6月期は、連結対象子会社が増加したものの会社予想未達で 2期連続の営業減益となった。
・主たる要因は、経営の屋台骨である生花祭壇事業の収益性低下によるもの。会社想定を大きく上回る、葬祭の規模小型化と単価下落が大きく影響したようだ。また、これまで順調に成長してきた台湾の子会社も競争激化で営業減益。他方、比較的新しい事業であるブライダル装花事業は収益化してきている。
◆ 今期予想減額するも営業大幅増益へ
・今2013年6月期は会社予想を当センターは下方修正し、売上高50.3億円(前期比13.4%増)、営業利益1.9億円(同25.8%増)、経常利益 1.9億円(同25.1%増)、純利益1.1億円(同10.5%減)。東日本大震災・各地一周忌慰霊祭の需要剥落と単価下落の影響を考慮した。最終利益の減益予想は、前期計上の負ののれん発生益が多額だったため。
・前回レポート発行時点から、東日本大震災があったこと、連結子会社が増えたことなどを背景に中期予想を更新、15年6月期と16年6月期を加えた。
◆ 中期的な妥当株価は、38,200~50,900円
・当センターの2016年6月期の業績予想に基づく予想PER は5.8倍と新興市場の成長株として割高感はない。同社の中期的な成長性を鑑み、適正PER を6~8倍と考えると、今後2~3年でみた妥当株価は、38,200 ~50,900円と考えられる。