エイジア(2352 東証マザーズ)

2012/07/19

メールを利用した販売支援システムを開発・販売。今期業績は足踏み見込みだが来期 以降の成長に期待。

業種:サービス業
アナリスト:松尾 十作

◆ 高速大量メール配信システムを開発し提供
・メール配信ソフトウエア業界では国内最大手クラス。付加価値の高いア プリケーションソフトウエアに事業を転換中。

・顧客向けに販売促進のためのツールとしてASP・SaaS等の形態で提供。 顧客にはコストダウンメリットが大きく、同社にとっても継続的な売上と高い利益率が見込める成長事業。

◆ 海外展開と新規事業により持続的な成長を目指す
・国内に加え、中国、ベトナム、タイなど海外進出にも意欲的。業務領域の拡大や新規事業、他社との提携にも積極的。営業力の強化、 Eコマース関連サービスへの進出を計画し、成長の持続と収益構造の多角化を狙う。

・今後、アプリケーションソフトのラインナップを強化し、カスタマイズ能力を武器に、競合先との差別化を図る戦略。アカウント数の積み増しとパッケ ージ販売の価格競争からの脱却に注力。

前期は増収増益・増配。期中に2回、業績を上方修正
・前2012年3月期は、売上高717百万円(前期比16%増)、経常利益99百万円(同49%増)と、上方修正後の会社予想をわずかに上回る決算。 好調な背景は、大口案件の受注とクラウドサービスが順調に推移し、売上や利益率の改善に寄与したため。

・今2013年3月期予想業績だが、売上高は微増収ながら大幅減益となると会社は予想。前期1円増配の6円配は継続する見通し。マンパワーの不足による売上高伸び悩みや品質強化のためのコスト負担から、経常利 益は60百万円(前期比40%減)を見込む。担当アナリスト予想は会社計画に対し、売上高・利益とも若干上回る予想。

◆ 妥当株価水準は580円〜700円を想定
・担当アナリストは中期的な業績及び想定株価の見直しを行った。成長力 や将来のバリュエーションを考慮し、今後3年程度の妥当PERを10倍 から12倍とすると、アナリストの新業績予想に基づく目標株価は580円 ~700円となる。現状の株価は、今期のPERベースでは割安感が乏しい ものの3年後の予想EPS に基づくPERの絶対水準から判断すると、上値余地があると思われる。

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。