アムンディ・ヨーロッパ通信~欧州の縮図としての独バイエルン州議会選挙

2018/10/19 <>

60年ぶりの少数議席

10月14日、ドイツ(独)でバイエルン州議会選挙が実施されました。与党のキリスト教社会同盟(CSU)は、過半数を大きく割り込む85議席にとどまり、1958年以来60年ぶりに少ない議席数でした。さらに、一貫して第2党であった社会民主党(SPD)はほぼ半減の22議席で戦後最少、第4党に転落しました。代わって左派色が濃い環境政党の同盟90/緑の党が38議席で第2党に躍進。今回、初めて議席を得た右派政党のドイツのための選択肢(AfD)が22議席で第4党でした。

進む世論の両極化

バイエルン州は、伝統的なドイツの代表のような州であり、穏健な中道路線が支配的でした。しかし、2015年に大量難民流入の通り道となり、難民・移民に対する警戒的な考え方が台頭していました。今回の選挙結果は、欧州全体の世論の流れの縮図のようです。欧州議会の政党支持率は、夏場以降、中道勢力の支持率がジリジリ低下し、左右両派に分かれ出しています。難民・移民に寛大なEU(欧州連合)の理想を貫くのかどうかをめぐる、中道政党の気迷いの深刻さがうかがわれます。これまでの政党支持率は、景気が良ければ中道支持が高まる傾向がありましたが、社会構造の変化が思わぬ政治意識の変化をもたらしています。

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