今週の注目レポート (11月18日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。

 

 

●KYB(7242)【 2+→ 2+】
「中国建機向け見通し改善から業績は明るさを増す」
上期の営業利益は計画を6億円上ぶれ。想定以上にHC事業業績が上向いたことなどによる。会社は主に中国建機向けの受注改善見通しなどから17/3期通期営業利益予想を16億円上方修正。主に下期(10-3月)為替前提の違い(TIW1米ドル103円〔会社100円〕)などから新会社計画過達を予想。
予想ROE:7.3% PBR:0.9倍、来期予想PER:10.5倍、来期予想EPS成長率:7%
Fモデルによる理論株価:562円(11月16日by高田悟)

●東海理化(6995)【1 →1 】
「稼ぐ力の強さを再確認、
上方修正後の通期営業利益計画上ぶれを見込む」
上期の営業利益は前年同期比2.9%減の156億円となった。円高や売価下落などの減益影響を海外での操業改善や構成改善効果で補い前年並みの利益を確保した。トヨタの新型「IMV」販売においてスマートキーシステム搭載車種の販売好調などからアジアが2桁の増益となり、円高影響などによる日本及び北米の減益をカバーした。
予想ROE:6.6% PBR:1.0倍、来期予想PER:8.7倍、来期予想EPS成長率:59%
Fモデルによる理論株価:4068円(11月17日by高田悟)

●第一実業(8059)【 2+→ 2+】
「業績堅調、依然割安感がある」
17年3月期2Q累計決算は、前年同期比23%の増収を達成、営業利益は同73%増と大幅増収増益になった。エレクトロニクスやファーマの好調に加えて、プラント・エネルギー事業の黒字転化が大きく寄与した。17年3月期の通期業績については、現時点で会社側は上方修正された実績値の一部しか織り込んでいないため、今後、さらなる上方修正に進む可能性も残る。
予想ROE:8.1% PBR:0.9倍、来期予想PER:10.0倍、来期予想EPS成長率:10%
Fモデルによる理論株価:1080円(11月18日by杉山勝彦)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。

こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。 ※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。
※「アナリスト・インプレッション」に関する説明はこちらをご覧下さい。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。