今週の注目レポート (2月21日)
【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。
●INFORICH(9338)【 1→1】
「充電器を核にシェアリングビジネスで躍進へ、依然株価の評価余地大」
投資評価「1(Buy)」を継続する。目標株価は7,340円。24/12期決算並びに会社側の業績ガイダンス等を踏まえ、TIW予想を更新。国内外のChargeSPOTレンタル事業におけるMAU(Monthly Active User)及びARPR(Average Revenue Per Rental)前提を見直すとともに、プラットフォーム事業の収益見通しを改めた。24/12期の連結業績は、売上高10,701百万円(前期比39%増)、営業利益1,662百万円(同175%増)となった。EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却費)は2,963百万円(同110%増)だった。売上高、営業利益、EBITDAとも過去最高。増収効果が利益の増大に寄与。人件費増や子会社取得に係る一時費用をこなした。
予想ROE:32.1% PBR:7.6倍、来期予想PER:16.5倍、来期予想EPS成長率:19%
株価(2/21 終値):3,705円 Fモデルによる理論株価:3199円(2月17日by岩元泰晶)
●ニッパツ(5991)【 2+→2+】
「HDD用サスペンションの好調が続き、半導体プロセス部品が回復に向う」
25/3期3Q累計(4-12月)は前期好調のシート事業が減益となったが、他の全ての事業が増益となり、大幅営業増益確保の好決算。自動車関連分野で顧客自動車生産の主要市場での減産影響を受けるが主力製品であるHDD用サスペンションを中心とした情報通信関連分野の好調で確りカバーしていることが評価できる。また、1Q、上期決算公表時に連続で上方修正した通期営業利益計画は今般の3Q累計決算公表時点では据え置かれたが、セグメント別にはHDD用サスペンション好調によるDDS事業と半導体プロセス部品の回復により産業機器ほか事業の利益見通しを上方修正した点がポジティブである。25/3期は大幅営業増益で着地が見込め、26/3期も情報通信関連分野の好調継続牽引により堅調な業績展開が期待でき、更には、25/3期TIW予想ROE10.41%に対し実績PBRは1.08倍とROEとPBRの相関関係などから株価指標面にも割安感が強いため投資評価は「2+」をTIWでは維持する。
予想ROE:10.4% PBR:1.1倍、来期予想PER:8.9倍、来期予想EPS成長率:7%
株価(2/21 終値):1,749.5円 Fモデルによる理論株価:2674円(2月20日by高田悟)
●プレミアグループ(7199)【 1→1】
「25/3期3Q累計は3事業がともに伸長、大幅増収、大幅増益の好決算」
TIWは目標株価は3,400円を維持し投資評価は「1」を継続する。理由は、(1)25/3期3Q累計(4-12月)は大幅増収、大幅増益(税引前利益)、ファイナンス、故障保証、オートモビリティサービスの3事業全てで増益確保の好決算、(2)3Q累計決算では中古車市場横ばい推移の中で中核のファイナンス事業でのクレジット取扱高の2桁成長の維持、カープレミアクラブ会員組織(自動車販売店及び整備工場)の拡大推進を各事業の伸長、収益力向上に繋げたこと、などが評価できる、(3)TIWでは25/3期は同社利益計画上振れを見込むことや、将来収益(繰延収益)の積み上げが確り図れていることなどから26/3期も増益を見込むこと、更には(4)収益力の着実な向上とともに高成長が続く中、株価指標面にも割安感があるとみること、などによる。
予想ROE:32.1% PBR:4.9倍、来期予想PER:12.7倍、来期予想EPS成長率:26%
株価(2/21 終値):2200円 Fモデルによる理論株価:2302円(2月21日by高田悟)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。
算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。
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