今週の注目レポート (9月13日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。


●イチネンホールディングス(9619)【 1→1】

「1Qは大幅営業増益、22期連続で営業増益を見込む通期計画に対し順調に発進」
TIWでは目標株価は2,450円を維持し投資評価は「1」(Buy)を継続する。その理由は、25/3期1Q(4-6月)は大幅増収大幅営業増益の好決算、一部事業で事業環境悪化影響を強く受けたが中核の自動車リース関連を中心とした他の事業でカバーし確り増益を確保したこと、成長事業のパーキングを伸ばしたことなどが1Q決算では評価できる、TIWは22期連続で営業増益と営業過去最高益を見込む同社25/3期計画の上振れを見込む、同社は多角化とM&Aを成長戦略の柱とするが、同成長戦略の着実な推進により安定的に成長が続く中で、25/3期TIW予想PER6.8倍、実績PBR0.67倍の株価は評価不足と考えること、などによる。
予想ROE:9.6% PBR:0.7倍、来期予想PER:6.2倍、来期予想EPS成長率:10%
株価(9/13終値):1,763円 Fモデルによる理論株価:2510円(9月9日by高田悟)

●プロトコーポレーション(4298)【 2+→2+】
「1Qはプラットフォーム堅調により営業過去最高益を目指す計画に対し順調に発進」
25/3期1Q(4-6月)の営業利益は同社計画を大きく上回った。輸入タイヤでの円安進行による仕入れ原価上昇等によりコマースセグメントの利益が下振れも、主にはメディア、サービスの堅調推移により中核のプラットフォームセグメントの利益が想定を上回ったことによる。顧客の集客・成約支援やDX推進に寄与する新商品・サービスの積極的な投入による取引先数拡大や月額単価の向上に伴うプラットフォームセグメントの収益力向上を堅調な業績展開に結びつけていることが評価できる。1Qで上期営業利益計画67.1%を達成しており、25/3期は営業過去最高益更新を見込む計画に対し順調なスタートを切ったことに加え、25/3期TIW予想ROE11.82%に対し実績PBRは1.23倍にとどまるなどROEとPBRの相関関係などから株価指標面にも割安感が強いためTIWでは投資評価は「2+」を維持する。
予想ROE:11.8% PBR:1.2倍、来期予想PER:9.1倍、来期予想EPS成長率:10%
株価(9/13終値):1,407円 Fモデルによる理論株価:2518円(9月11日by高田悟)

 

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。
算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。