今週の注目レポート (2月22日)

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。


●ヤマハ発動機(7272)【 2→2+】

「24/12期は4年連続で営業過去最高益更新を同社は計画」
TIWは前回レポート時に営業段階で増益基調が続く業績は、船外機などでの在庫調整により24/12期に一旦踊り場を迎えるとみて投資評価は(中立)とした。しかし、同社24/12期計画が小幅とはいえ増益予想となり連続で営業過去最高益更新を見込んだこと、営業利益率10%確保と為替影響を除いても増益見通しとなったことで稼ぐ力の向上(損益分岐点経営の強化やモデルラインナップでのプラットフォーム化などによる)が確認できたこと、増配を予想したことなどがポジティブであり、更にはTIWは同社計画に上振れ余地があるとみることに加え、株価指標面も割安から投資評価は今般「2+」へ引き上げる。
予想ROE:14.3% PBR:1.3倍、来期予想PER:7.5倍、来期予想EPS成長率:7%
株価(2/22終値):1,383円 Fモデルによる理論株価:2138円(2月19日by高田悟)

●ニッパツ(5991)【 2→2+】
「HDD関連が上向き3Q単独では大幅営業増益に転じる」
3Q累計は前年同期比28.5%営業減益となったが、3Q単独では同30.4%営業増益となった。直前の2Q(7-9月)に対しても3Qの営業利益は3.2倍となった。インフレ影響の回収により懸架ばねが黒字化し、HDD関連が戻り始め精密部品が上向いたこと、シートの好調が続いたことなどによる。TIWは主に精密部品に上振れ余地があるとみて24/3期は計画上振れを予想。25/3期はシート好調継続、HDD関連回復、後半の半導体プロセス部品回復を想定し大幅増益を予想。
予想ROE:9.5% PBR:0.9倍、来期予想PER:12.1倍、来期予想EPS成長率:-20%
株価(2/22終値):1,494円 Fモデルによる理論株価:1820円(2月21日by高田悟)

 

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。
算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。