『仮想通貨』を理解するシリーズ1

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このところ『仮想通貨』がマスコミを賑わせています。ビットコインは昨年末にかけて価格が高騰し、巨額の富を得た人が多数現れたようです。一方、交換会社のコインチェックからは、多額の金額に相当する『仮想通貨』が盗まれました。きっと、皆さんのご関心も高いと思います。そこで、『仮想通貨』とは何か、役割や価格の決まり方、その種類や特徴、何が問題なのか、今後はどうなっていくのか等についてシリーズで解説します。

【ポイント1】 『仮想通貨』とは何か

世界に1,500種類もあるデジタルなおカネ

■『仮想通貨』は、紙幣やコインといった目に見える形での物理的な通貨ではなく、コンピュータ上でやり取りされるデジタルなお金の一つです。現在、世界で1,500種類あると言われており、日本では30種類程度の『仮想通貨』が取引されている模様です。

 

 

【ポイント2】『仮想通貨』は皆で運営

通貨と異なり中央銀行は不在

■円やドルなどの通常の通貨は、日銀や米連邦準備制度理事会(FRB)といった中央銀行などの公的な主体が発行していて、この主体が責任を持って管理・運営しています。通貨の価値は、発行国の経済や財政状況、政策運営の信頼感等を背景にした通貨への「信用」によって決まっています。

■一方、『仮想通貨』には中央銀行のような責任を持った管理主体はなく、政府や中央銀行は『仮想通貨』の価値を保証しません。例えば、最も大規模に取引されているビットコインは「ブロックチェーン」と呼ばれる技術を使い、世界中のビットコインネットワークの参加者が協力して取引処理を行い、管理しています。

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【今後の展開】『仮想通貨』を支える「ブロックチェーン」、広がる活用

■「ブロックチェーン」は、複数のコンピュータで取引データを共有し、分散管理する仕組みです。取引記録を鎖(チェーン)のようにつないで記録するため、この名前が付きました。分散型システムのため、障害に強く、データ改ざんにも極めて強いという特徴があります。

■「ブロックチェーン」は「分散型台帳技術」とも呼ばれています。この技術は国際的な送金や証券決済(株式などの売買)への活用が考えられ、各国で実証実験が始まっています。将来的には、『仮想通貨』の技術を応用した先進的な金融システムの構築が進み、我々の生活がより便利になることも期待できそうです。

 

 

 

(2018年 2月27日)

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