インドの経済・市場動向(2018年1月-2号)株式市場は高値更新、18年度予算案が注目される
インドの経済・市場動向(2018年1月-2号)株式市場は高値更新、18年度予算案が注目される
【ポイント1】インド株式市場は続伸
連日過去最高値を更新
■インド株式市場は好調を維持しています。世界的な株高やGST(物品サービス税)の税率引き下げ、順調な決算等を背景に、主要株価指数のSENSEX指数は36,000台に上昇し、連日最高値を更新しています。国際通貨基金(IMF)によれば、18年度の経済成長率は+7.4%と、17年度の+6.7%から上向く見込みであり、企業業績の拡大やモディ政権の経済改革への期待から資金流入が続いています。
【ポイント2】消費者物価上昇率は上振れ
長期金利は7.3%付近で高止まり
■17年12月の消費者物価上昇率は前年同月比+5.2%と、市場予想(ブルームバーグ集計)の同+5.1%をやや上回り、11月の同+4.9%から加速しました。景気回復下でインフレが加速していることに加え、財政収支の悪化が懸念されることからインドの長期金利は7.3%付近で高止まりしています。
【今後の展開】注目材料:10-12月期業績発表と18年度予算案
■17年10-12月期の業績発表は順調に始まっています。消費(Hindustan Unilever)、情報技術(Infosys)、銀行(Axis Bank)等の、重要な業種の主要企業の業績発表が事前予想を上回りました。これらの企業の純利益はいずれも20%以上の増益となっており、好調さが示されています。
■2月1日に発表される政府の18年度予算案も注目されます。18年度予算案で積極財政が示された場合、債券市場は財政赤字拡大を嫌気する可能性があります。一方、株式市場は、財政拡大による経済成長の加速や経済改革への期待が上回り、堅調地合いを維持することが期待されます。
※個別銘柄に言及していますが、当該銘柄を推奨するものではありません。
(2018年 1月 25日)
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