アジア・オセアニアのリート市場の動向(2017年2月)3市場とも上昇:金利の落ち着きや業績を好感
アジア・オセアニアのリート市場の動向(2017年2月)
【ポイント1】3市場とも上昇
金利の落ち着きや業績を好感
■17年2月のアジア・オセアニアリート市場は、金利水準が全般的に落ち着くなかで、堅調な景気や業績が好感され、香港、シンガポール、豪州ともに上昇しました(現地通貨ベース)。
■香港市場は、米国と連動性の高い香港の長期金利が低下したことや、小売売上高に底入れ感がみられたことを受けて小幅に上昇しました。
■シンガポール市場は、GDP成長率など景気の持ち直しを示す経済指標が下支えとなり、相対的に高い配当利回りが注目され、上昇しました。
■オーストラリア市場は、リートの決算で住宅やオフィスなど堅調な不動産市況が確認され、複数の銘柄が通期見通しの上方修正を発表するなど、業績面の安心感が評価されて上昇しました。
【ポイント2】円ベース騰落率もプラス
為替効果はオーストラリアがプラス
■アジア・オセアニアリート市場の2月の騰落率を円ベースで見ると、現地通貨ベースと同様にプラスでした。為替効果は、オーストラリアがプラスに寄与しましたが、香港はマイナス寄与でした。
【今後の展開】中長期的に好業績や相対的な配当利回りの⾼さが注目される
■アジア・オセアニアリート市場は、世界の金融市場に影響を及ぼす米連邦準備制度理事会(FRB)の3月利上げの判断が短期的な変動要因になりますが、市場の織り込みが進むことで、市場の焦点が金利から景気や業績に徐々に移ることが見込まれます。中長期的には好業績や相対的な配当利回りの高さが注目されると思われます。
(2017年 3月 9日)
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