ブラジルの金融政策(2017年2月) 先月に続き0.75%の利下げ:一段の追加利下げも示唆

2017/02/24

ブラジルの金融政策(2017年2月) 先月に続き0.75%の利下げ:一段の追加利下げも示唆

【ポイント1】予想通りの0.75%利下げ

先月に続く大幅な利下げ実施

■ブラジル中央銀行(以下、中銀)は、2月22日の通貨政策委員会で、政策金利を現行の13.00%から12.25%に引き下げることを全会一致で決定しました。0.75%の利下げは市場予想(ブルームバーグ、0.75%)通りでした。これで、昨年10月からの累積利下げ幅は2.00%に達しました。

 

 

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 【ポイント2】一段の追加利下げを示唆

インフレ率が一段と鈍化

■17年1月の消費者物価指数は前年同月比で+5.35%と一段と鈍化し、インフレ沈静化の傾向が続いていることが確認されました。中銀は声明で、最近のインフレ率の動向は予想以上に好ましいと評価し、市場のインフレ予想の低下や、今後も中銀の予想以上にインフレが鈍化する可能性も指摘されました。

■政府の財政再建方向への転換や、2016年以降の通貨高などを背景として、中銀は経済活性化のための積極的な利下げを行うことが可能となりました。今後も一段の追加利下げが見込まれます。

 

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【今後の展開】金融緩和局面でも、ブラジルレアルは引き続き堅調な推移を予想

■レアルは、16年11月の米大統領選でトランプ氏が勝利した際に一時的に対米ドルで下落しましたが、その後は、資源価格の上昇やブラジル政府による財政再建への期待感、あるいは利下げ後も高金利通貨としての魅力があることなどから、足元では対米ドル、対円ともに上昇基調となっています。また、金融緩和も通貨の魅力度を低下させるというより、ブラジル景気の回復要因として市場から好意的に受け止められています。今後も、これらのような要因を背景にレアルは堅調な動きが続くと予想します。

 

(2017年 2月 23日)

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