米国の株式市場(2017年1月)新大統領の政策具体化を待ちつつ、業績を見極める展開
米国の株式市場(2017年1月)新大統領の政策具体化を待ちつつ、業績を見極める展開
【ポイント1】大統領就任日の株価は若干の上昇
■共和党のドナルド・トランプ氏が米国第45代大統領に就任しました。20日の米国株式市場は、大型株(S&P500指数)は小幅な上昇で引けました。トランプ大統領の就任演説で具体的な景気対策が示されなかったことが嫌気されました。
■一方、小型株(ラッセル2000種指数)の反発はここ最近の下落基調に歯止めがかかる形となりました。トランプ大統領の「米国第一主義」による雇用の回復と産業の活性化に対する期待を見極める局面となりそうです。
【ポイント2】銀行、エネルギーが上昇
ソフトウエアも上昇
■セクターの動きを見ると、年初から軟調となっていた銀行セクターが、業績の改善もあって堅調に推移したほか、次期政権の政策運営に対する期待から、エネルギーセクターが上昇しました。また、成長促進のための税制改革期待などを背景にソフトウエアセクタ-も上昇しています。今後や具体的な施策が注目されます。
■トランプ大統領は、20日に医療保険制度改革(オバマケア)の見直しを支持する大統領令に署名し、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)からの離脱を表明しました。また、今後10年間で2,500万人の雇用創出、国内エネルギー開発の推進等も表明しました。今後は通商政策等も明らかになってくると思われますが、足元では閣僚が揃っておらず、多少時間がかかるかもしれません。
■こうした中、2016年10-12期の企業業績が発表されます。同期間は急激なドル高が進んだ局面です。2017年の業績を見通す上でも注目の決算となりそうです。
(2017年 1月23日)
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