アジア・オセアニアの株式市場(2016年11月)アジアの経済状況は良好で次第に明るさを増そう
アジア・オセアニアの株式市場(2016年11月)
【ポイント1】11月中旬以降戻り基調
■11月のアジア・オセアニア株式市場は、中旬にかけ下落しました。トランプ新政権の景気刺激策に対する期待で米長期金利や米ドルが上昇した上に、米国の保護主義的な貿易政策に対する懸念が加わったことが下落要因となりました。しかし、11月15日以降は、世界の株式市場が落ち着きを取り戻す中、アジア・オセアニア株式も値を戻しつつあります。
【ポイント2】次第に明るさを増そう
アジアの経済状況は良好
■アジアの株式市場は、トランプ次期大統領の発言などでブレが大きくなる場面も想定されます。しかし、①トランプ新政権の財政支出の目途がつく、②貿易政策はあまり保護主義的ではないとの理解が進む、③アジア経済が堅調に推移していることが指標で確認できる、などの条件が整えば、アジアの株式市場は次第に明るさを増すと予想されます。
【今後の展開】利益成長に沿って堅調さを取り戻す展開へ
■米利上げとそのペースも気懸りです。利上げ前後で新興国の株式市場が不安定化する局面がないとは言えないものの、アジアの経済状況が良好であることに加え、株式市場は相対的に見て割高感はありません。アジアの経済環境の良さは1株当たり予想利益の推移からも確認できます。今後、外部環境が落ち着けば、アジアへ再び資金が流入すると期待され、アジア株式市場は堅調さを取り戻すと考えられます。
(2016年11月30日)
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