米国の金融政策(2016年11月)景気、物価、選挙の動向を見極め、12月に利上げへ

2016/11/04

米国の金融政策(2016年11月)景気、物価、選挙の動向を見極め、12月に利上げへ

【ポイント1】政策金利は据え置き

経済見通しに対するリスクは均衡

■11月1日、2日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)は、市場の予想通り政策金利(FFレート)の誘導レンジを0.25%~0.50%で据え置くことを決定しました。

■声明文によれば、「利上げの根拠は引き続き強まってきた」うえ、「経済見通しに対する短期的なリスクも上振れと下振れで概ね均衡」しました。利上げの環境は整ってきたといえますが、11月8日に大統領選挙を控えていることもあり、前回に続き「当面は委員会の目標に向けた景気・物価の動向を、さらに見極める」との判断を下したと考えられます。

  20161104us1

【ポイント2】株価は下落、債券はもみ合い

大統領選挙への不透明感が強まる

■株価、米ドル相場は、このところ軟調な動きとなっています。FOMCの据え置きの決定は、ほぼ想定通りと受け止められましたが、11月8日に実施される大統領選挙をめぐる不透明感が強まってきたためです。

■一方、債券市場では既に年内利上げの可能性が織り込まれていたことから、利回りはほぼ横這いの動きとなりました。

 

20161104us2

 

【今後の展開】景気動向に加え、大統領選挙の結果を見極め、12月に利上げへ

■オバマ現政権の政策を引き継ぐと予想されているクリントン候補が勝利した場合、米景気や雇用の情勢から見て、12月に開催される次回FOMCで利上げが実施されると考えられます。一方、トランプ候補が勝利した場合は、先行きの政策への不透明感が強まり、金融市場はやや不安定になると見られます。

■大統領選挙の両候補の支持率は接近してきましたが、現時点では依然クリントン候補が優位と見られ、12月に利上げが実施される可能性は高いと考えられます。

(2016年11月 4日)

印刷用PDFはこちら→

今日のマーケット・デイリー 米国の金融政策(2016年11月)景気、物価、選挙の動向を見極め、12月に利上げへ

関連マーケットレポート

2016年10月31日 米国のGDP成長率(2016年7-9月期速報値)

2016年10月24日 「ベージュブック」、景気、物価とも良好(米国)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ