2015年の振り返り(世界の株式市場)~金融政策と中国要因に一喜一憂、波乱の展開~

2015/12/24

2015年の振り返り(世界の株式市場)~金融政策と中国要因に一喜一憂、波乱の展開~

【ポイント1】先進国は年間プラスへ

量的緩和期待とチャイナ・ショック
■2015年は、量的緩和期待から欧州株式が4月まで急騰し、日本株式も6月まで堅調でした。その後ボックス圏で推移していた日欧株式は、米国株式とともに中国経済の腰折れ懸念や人民元の切り下げを背景とした8月の世界同時株安(チャイナ・ショック)から調整を余儀なくされました。その後は中国の金融緩和策などを背景に先進国株式市場は落ち着きを取り戻しましたが、12月以降は欧州の追加緩和が市場の期待にそわなかったことや米国の利上げの影響を見極める動きなどから、慎重な推移となっています。

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【ポイント2】急騰・急落の中国株式

新興国は総じて軟調
■中国株式の騰落率は昨年末比でプラスとなっていますが、2015年は年前半に急騰、年央に急落する激しい値動きとなりました。特に8月以降の下落は、突然の人民元切り下げが中国経済と世界経済の先行き不透明感を強めたことで世界中の株式市場にマイナスの影響を与えました。中国株式は値を戻しつつありますが、多くの新興国が、米国の利上げによる資本流出や通貨安への懸念から軟調な展開となっています。

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【今後の展開】先進国中心の展開、新興国への広がりに期待

■2016年は先進国株式市場中心の展開となる可能性があります。欧州は、原油安によって再び追加緩和の期待が高まる展開と思われます。日本も企業の好業績に加え、7月の参議院選挙を睨んだ政策発動が期待されます。米国は緩やかな利上げ局面の中、企業業績の底堅さを好感する展開が期待されます。先進国が堅調に推移することで、新興国株式への好影響も期待されます。

 

(2015年12月24日) 

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