「外国人旅行者」増加、世界的ブーム?(日本)

2015/11/24

<今日のキーワード>「外国人旅行者」増加、世界的ブーム?(日本)

日本を訪れる「外国人旅行者」の数を知るには、日本政府観光局(JNTO)が発表する“訪日外客数”が参考になります。直近2カ月分は、「外国人旅行者」の多い国・地域の推計値が公表され、それ以前の分は法務省統計に基づく暫定値として公表されます。確報値は翌年に公表されます。推計値では世界18カ国・地域、暫定値では世界36カ国・地域からの「外国人旅行者」の数が把握できます。

【ポイント1】10月の訪日外客数は43.8%増

今年の累計は1,632万人、48.2%増
■日本政府観光局(JNTO)が18日に発表した10月の“訪日外客数”は、前年同月比43.8%増加の183万人となりました。殆どの国が増加していますが、けん引しているのは引き続き中国で、伸び率は99.6%の増加となりました。

■8月以降の世界的な株安、中国経済の減速などにより、外国人旅行者増加に不安が生じていましたが、9月、10月の統計を見る限り、旅行者の伸びに影響は見られませんでした。

【ポイント2】中国以外も大きな伸び

日本観光は世界的ブームに?
■10月までの累計で中国人旅行客は前年の同じ時期に比べ倍以上に増えており、全体の伸びに大きく貢献しています。一方、他の国・地域でもアジアを中心に大きく伸びています。

■来訪の目的や来てみて良かったことなどのアンケート結果を見ると、自然・景勝地観光やショッピング以外に、日本食、テーマパーク、繁華街、日本の歴史文化体験など、多種多様な旅の楽しみが指摘され高い評価を得ています。円安もあり、日本観光が世界的なブームといっても過言ではなさそうです。

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 【今後の展開】インバウンド消費のGDPの押し上げ効果にも注目

■ インバウンド消費がGDPを0.1%押し上げ
16日に公表された7-9月期のGDP統計では、全体が前期比で▲0.2%となるなか、インバウンド消費がGDPを0.1%押し上げました。直接的な影響はもちろん、バス車両が不足したり、ホテルが増設されたりなど、経済への波及効果も現れています。

パリ同時多発テロの影響は一時的か
今後の訪日外客数の動向に関しては、13日に発生したパリの同時多発テロの影響が懸念されます。ただし、日本は地理的に遠いうえ、治安は良いとのイメージがあるため、アジア圏からの来訪者に関しては大きな影響はないものと考えられます。

(2015年11月24日)

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